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合宿(3) ガスと浣腸(中学3年生4月)

浣腸、排泄の描写があります。

 合宿最終日、午前中の練習を終えると、部員たちは学校に戻るため、往路と同様にバスに乗った。


 途中のサービスエリアで昼食の休憩があったが、お腹を壊している優香は、バスの中で下痢に襲われることを恐れて、うどんを少し口にしただけだった。


 それでもお腹の中では、膨満したガスがグリュグリュと音を立てて蠢き、優香は空腹の辛さではなく、パンパンに張ったお腹の痛みと、気を緩めると今にも漏れ出てしまいそうな直腸のガスに苦しんでいた。


 昼食を終え、バスが動き出すと、ガスによる膨満感は一層ひどくなり、優香は隣の席で心配する茉莉果に、

「ごめん、ちょっと気分が悪くなりそうだから眠るね」

と声をかけて目を閉じた。


 目を閉じても、眠りに落ちることはなく、優香は腹痛と膨満感を少しでも解消しようと、絶えず下腹をさすっていた。


 ガスを出してしまえたら、少しは楽になるかも…。


 そう思うものの、高速道路を走行中で、窓を締め切っている狭いバスの中で、出すわけにはいかない。

 それにお腹を壊しているから、息んでしまうと、ガスだけでは済みそうにない…。


 必死で肛門に力を込め、体外に出ようとするガスをこらえる優香の額には脂汗が滲み、脇の下から背中にかけても、冷や汗でじっとりと湿っていた。


 ようやくバスが学校に着いた時には、パンパンに張ったお腹と肛門の痛みで、優香の体調は自力で立ち上がれないほど悪くなっていた。


「優香、大丈夫…? 歩ける?」

 茉莉果の肩を借り、立ち上がろうとした優香は、中腰になった瞬間、「あっ…!」と小さな悲鳴をあげた。

 椅子で圧迫されていたお尻の穴が開き、必死で我慢していたガスが噴出してしまったのだった。


 ブッ!! ブボッ、ブブブブブーーーーーーブボボっ。


 一度漏れ出すと、途中で止めることができず、優香は中腰の状態のまま、身体を震わせながら、大量のガスを放出するしかなかった。


 お腹を壊している時特有の、腐った卵のようなガスの臭いが周囲に広がった。

 臭いだけでなく音も大きくひどいものだったが、バスを下車する生徒たちのざわめきにかき消されて聞こえなかったのか、それとも聞こえないふりをしてくれたのか、茉莉果は様子を変えることなく、優香を支えてくれていた。


「荷物持つから、貸して」

 自分の荷物と一緒に、優香の足元の荷物も持ち上げようとした茉莉果に、

「ありがとう。大丈夫、自分で持てるよ」

 優香は言った。


 意思に反して大量のガスが出たことで、お腹の張りと、力を入れて締め続けていた肛門の痛みが、少し楽になっていた。


 優香が茉莉果に支えられてバスを降りると、木下先生が、

「歩いて帰れるか? 具合が悪いなら、車で送っていくから乗りなさい」

と優香の様子を気にして声をかけた。


 優香は「大丈夫です」と断ろうとしたが、茉莉果が

「送ってもらったら?」と優香を諭し、

「バスの中でも、ずっと苦しそうにしてたんです」

と説明した。


「片付けだけ済ませたらすぐに送っていくから、車で待っていなさい」

 木下先生は優香の荷物を持って車まで連れていき、助手席のドアを開けて優香を乗せると、

「お兄さんには連絡しておくから」

と言い残し、グランド横に停まっているバスの方へと戻って行った。


 片付けを終えた木下先生に家まで送り届けられた優香は、マンションのエントランスで待っていた真斗に迎えられた。


「送っていただいて、ありがとうございます。毎年、ご迷惑をおかけしてしまって…」

真斗が言うと、木下先生は

「いえ、帰り道なので。合宿中下痢をして、あまり食べられていないせいか、貧血になっているようなので、食事は消化の良いものにして、ゆっくり休ませてあげてください」

と、憔悴した優香の表情を気にしながら言った。


 お腹を壊してることがバレていた恥ずかしさで、疲れで青白かった優香の顔が、少し赤らんだ。



 家に戻ると、

「夕食、何にしようか。うどんの卵とじなら食べられそう?」

「うん…」

 優香は、まだ張りのある下腹をさすりながら、元気のない様子で答えた。


「下痢は随分ひどい…? 水みたいな状態なら、今日は食べずに」

と言いかけた真斗に、

「ううん…、そんなわけじゃない……けど」

と優香は答えて、少しためらった後、打ち明けた。

「……ずっと下ってて……便秘はしてないんだけど……下してるのに、お腹が張って、苦しくて…」

「ガスが溜まってるのかな」

「そうみたい……。我慢しすぎたのかな…、お腹痛くて、苦しいのに、もう出そうとしても、自力では出せなくて、どうしようもなくて……。出してしまいたいから……か…浣腸…してほしい…」

 恥ずかしさと苦しさで、震える声で優香は言った。


「わかった。じゃあ、先に浣腸しようか」

 真斗に言われて、優香は少しうつむいて、恥ずかしそうな、しかしほっとした表情で頷いた。


 優香は廊下に敷いたバスタオルの上に横たわり、ズボンとショーツを腿の辺りまで下ろしてお尻を出すと、いつものように身体を丸めて、お尻を突き出す浣腸の体勢になった。


 真斗は、優香の脇にひざまずくと、白く柔らかなお尻の肉を持ち上げるようにして、割れ目を開き、肛門を露出させた。

 露わになった肛門は、痛々しいほど赤く腫れあがり、合宿中の下痢の酷さを伝えていた。


 かわいそうに…。

 真斗は、炎症を起こしている肛門をできるだけ刺激しないように、肛門のひだに沿って少しずつ丁寧にワセリンを伸ばしていった。

 浣腸器のチューブの先端にもたっぷりとワセリンを塗り、ぬらりと光って見える肛門にピタリと押し当てると、優香は、腰をそらせ、ピクンと身体を震わせた。


「お尻に浣腸器のノズルを入れるからね。口から息を吐いて、力を抜いて、身体を楽にして」

 ひどくお腹が張っている苦しみのせいか、腫れた肛門の痛みのせいか、あるいはその両方か、優香はぎゅっと目を閉じ、眉をしかめて、苦悶の表情を浮かべていた。


 そして、浣腸器のノズルを通して、グリセリンが直腸へと注入され始めるとすぐに、

「…うぅ……うっ……うっ…うぅーー……もう…無理。苦しい…」

と悲痛なうめき声を漏らした。

「まだ、少ししか薬が入ってないから、もう少し頑張ろう」

 苦しげな優香の表情を見守りながら、真斗は励ますように声をかけた。

「…うぅ……うっ……ハア…ハア……。しんどいよお……」

「……半分入ったよ。あともう半分………あと少し……。さあ、全部入ったよ、頑張ったね」


 ノズルを抜いて肛門を拭ってやると、優香はもともと下痢をしているせいか、ほとんど我慢できずに、すぐに苦しげな顔で下腹を押さえながら起き上がった。そして、ショーツとズボンをあげるのももどかしい様子で、トイレに駆け込むと、ドアをバタンと勢いよく閉めた直後。


 びゅーーーーーーー。ビュッ。ぐちゅっ。ビュびゅっ。ぶーーーーーーーー。


 トイレのドア越しに、浣腸液、水便、ガスが混ざり合って、勢いよく便器へと叩きつけられていく音が、けたたましく響いた。


 そして、


 ブシューーーー。ぶーーーーーーー。ブッブッブーーーーーーーーーーーー。


 湿り気のある放屁の音が、うめき声と共に、廊下の静寂を切り裂いて、長い間響き渡った。




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