新学期(1)(中学3年生4月)
浣腸、排泄の描写があります。
新学期。
新しいクラスが発表され、優香の担任は、今年も木下先生だった。
始業式の翌日、優香は1ヶ月以上休んでいた部活動に再び顔を出した。
茉莉果と久しぶりにゆっくり話すこともでき、練習も楽しかったが、やはり初日は疲れてしまい、練習を終えて学校を出る頃には、お腹がギュルギュルと不穏な音を立てだしていた。
強くなる腹痛と便意をこらえ、どうに持ちこたえて、たどり着いた玄関で靴を脱ぐ間ももどかしく、優香は荷物も放り出しままトイレに駆け込んだ。
ギリギリのタイミングでショーツを下ろして便器に腰掛ける。
バスッッ! ブリュッブlリューーーグチュグチュグチュッー。
座った瞬間にガスが混じった軟便が勢いよく吹き出す、酷い下痢だった。
優香は便器の上で突っ伏すように上半身をかがめてうずくまり、うめき声を漏らしながら必死で下腹をさすって、激しい下痢に耐えるしかなかった。
長い排泄を終え、ようやくトイレから出た優香は、用意されていた夕食は食べられず、おかゆを作ってもらって少し食べると、早々にベッドに入って眠った。
翌日の土曜日。
下痢の状態は、昨日よりは回復していたが、元々週に一度、診察を受ける日だったので、優香は友井クリニックを訪れた。寒の戻りか外は肌寒く、お腹が冷えてしまったのか、クリニックに着くまでにまたお腹が下り始め、到着して受付を済ませると、すぐに待合室のトイレを借りて、しばらくこもらなくてはならなかった。
「今週は、お腹の調子はどうでした?」
診察で友井医師に聞かれ、下痢や便秘の状態を説明しなくてはならないことは、優香にとって直腸診と同じくらい恥ずかしいことだったが、治療を受けるためには答えるしかない。
「家族でフランス料理を食べに行ったんですけど、食べすぎてしまったみたいで、夜中にお腹が痛くなって、熱も出て……浣腸して」
「浣腸したら便が出て楽になった?」
「はい…苦しかったのは楽になって…でも次の日は、お腹を壊して1日寝ていました…」
「そうか…しんどかったね。下痢は1日寝たら治まった?」
「はい…。でも下ってたのが治ると、それからは、また出なくなってしまって…。浣腸して出していたんですけど…、昨日、久しぶりに部活に行ったら疲れたのか、またお腹を壊してしまって…。今も、少し下っています…」
改めて自分の症状が恥ずかしく惨めに思えて、優香は時折声をつまらせ、うつむきながら体調を説明した。
「お腹の音を聞くので、診療台に横になって」
優香はいつものように、看護師さんに案内され、衝立の奥の、タオルが敷かれた診療台に上がった。
「スカートのホック、少し緩められる?」
看護師さんに言われ、優香がホックを外すと、看護師さんはお腹が出るように優香のスカートを少し下げ、シャツもお腹が出るようにめくり上げた。
いつものようにお腹に聴診器をあてた友井医師に、
「ちょっとゴロゴロいってるね」
と指摘されて、
「ではお尻から診察しますね」
覚悟していたことだが、直腸診を宣告される。
看護師さんが、手際よく優香の身体の向きを変えて、腰のあたりにタオルをかけ、
「失礼しますね」
と、タオルの下で、スカートが捲り上げられ、下着が膝まで下ろされる。
腰にかけられたタオルをお尻の方から半分めくられ、お尻が丸出しになって、
「膝を曲げて、お尻を突き出してください」
いつものように看護師さんに指示される。
優香は極力何も考えないようにして、膝を曲げ、グッとお尻を突き出した。
「ちょっと冷たくなるよ」
友井医師に声をかけられ、優香の肛門にヌルッとしたゼリーが塗られていく。
「力を抜いて、楽にね。口で息をして」
優香は、何度経験しても慣れることのない、肛門に異物が入って来る気持ち悪さと恥ずかしさを、目をつむって堪えた。
「お尻は切れず、きれいに治ってきていますね。直腸に詰まりがあるので、浣腸だけしておきましょう」
「詰まってるんですか…。今朝からも、何度も下して…さっきも……下したばかりで……」
下痢で苦しんでいるのに、詰まりがあるのは何故なのだろう。
理不尽な苦しみと恥ずかしさを突きつけられたように感じて、優香の目にはうっすらと涙が浮かんだ。
「お腹を壊す前から、少し詰まってしまっていたんだね。下痢のゆるい便が、詰まっている隙間から出ているんでしょう。詰まっている便がこれ以上硬くなると、出すのが大変だし、せっかく治ったお尻がまた切れてしまうからね。今なら浣腸で出せるから、出してしまいましょう。スッキリするし、その方が早く治るからね」
友井医師はなだめるように言った。
肛門診察のままの体勢で、
「佐伯さん、ではこれから浣腸しますね。管が入りますよー。お口で息をして、楽にしてね」
看護師さんに声をかけられ、ヌルリとした気持ち悪い感触とともに、お尻の穴からチューブが挿されると、その刺激で優香は早くも軽い便意をもよおした。
「はい、管が入りました。ではお薬を入れていくので、お口でゆっくりと息を吐きましょうね。はーー」
気をぬくと今にもお尻から噴出しそうな下痢便を押し戻すように、お尻から生暖かい液体が逆流してくる。
「…ハァ…ハァ……」
優香の吐く息は、苦しげに途切れ途切れになった。
「はい…半分入りましたよ。あと半分だから、もう少し頑張りましょうね。……はい、あと少し…。あともうちょっと…頑張りましょう。……はい、お薬全部入りましたよ。チューブを抜きますね。お尻を締めてー」
ようやくグリセリンの注入が終わり、トイレットペーパーを添えながらチューブが抜き取られ、お尻の穴をぎゅっと拭われる。
と同時に、優香は下腹がうごめくような腹痛と便意に襲われていた。
「もう…出そう……トイレに、行きたいです…」
もともと下痢気味のため、ほとんど我慢ができずに、優香が涙声で看護師さんに訴えると、診察デスクに戻っていた友井医師が衝立の向こうから顔を覗かせ、
「肛門付近で固まってしまっている便を出さないといけないので、もう少しだけ我慢しよう」
と声をかけた。
1分ほどの我慢の後、ようやくトイレを許された優香は、看護師さんに支えてもらいながら起き上がって、トイレに駆け込んだ。
ブボッ!! ブリュっ。ピュピューーーッ。
グリセリンの刺激で熱い肛門を無理矢理押し広げるように、粘土のようなドロドロの便が大量に溢れ出た。
優香は自分の膝に顔を埋めるように前かがみになりながら、荒い息を漏らし、腹痛に耐えるしかなかった。