コンクール(2) 看病(中学2年生2月)
下痢排泄、粗相の描写があります。
帰宅後、優香は高熱と疲労で朦朧とする意識の中、なんとか制服を脱いでパジャマに着替えると、布団をまくって沈むようにベッドに横たわった。そして、真斗の指示で、横向きの体勢になり、着替えたばかりのパジャマのズボンをショーツと一緒に膝まで下ろした。
剥き出しになったお尻が寒く、ゾワっとした嫌な寒気が、背筋を駆け上がった。早く熱を下げて楽になりたい一心で、優香は膝を曲げて身体を丸め、覆うものもないお尻を後方にグッと突き出した。
お尻が左右に大きく割り広げられ、お尻の穴が露わにされて、ひんやりとした空気に触れる。
「坐薬を入れるからね。力を抜いて、楽にして。口からゆっくり息を吐いて…」
ハーっと息を吐くのに合わせて、お尻の穴に、冷たく硬い坐薬がピタリと押し当てられた。次の瞬間には、外側からこじ開けられるように、冷たい異物感がお尻の中に入って、冷たいのにじんわり熱いような、不快な痛みへと変わっていく。そして、坐薬が戻らないようにお尻の穴をティッシュで圧迫される、むずむずするような感触があった。
無事に坐薬を受け入れた肛門が拭われ、下着とズボンを上げてもらうと、優香はまだ肛門の異物感も消えないうちに、意識を失うように眠りに落ちた。
どれくらい眠ったのだろうか。
夕方、薄暗くなった部屋の中、何かの物音で目を覚ました優香は、自分のお尻が熱いことに気づいた。
しばらく、寝起きでぼんやりとしていた優香だったが、
グチューー……。
ぬちゃっ……ぶりゅりゅーー、ぬちゅっ。
自分のお尻の穴から漏れる湿った音と、お尻にべっとりと広がっていく熱い感触、ギュルギュルとうごめくお腹の痛み、そして漂う臭い…。
優香は、ようやく自分に起こったことを理解した。
嘘……。寝てる間に漏らしてしまってる……?
戸惑いつつも、どうにかベッドから這い出し、ショーツに漏れ出した軟便が広がらないように、熱でふらつく足でそろそろとトイレへと向かった。
しかし、廊下に出て数歩進んだところで、
「…あぁ…!」
優香は悲鳴とも泣き声ともつかない声をあげ、下腹を押さえて立ち止まった。
熱く湿った肛門から、さっきよりもさらにゆるくて大量の軟便が、勢いよく噴き出してしまったのだった。
ゆるい泥状の便は、ショーツから溢れ出してパジャマの中を伝い、内腿から膝裏に拡がって、ふくらはぎ、踵までをべっとりと汚し、廊下の床にまでこぼれてしまった。
どうしよう……。
パジャマも、廊下も汚してしまった。
それに、お腹はギュルギュルして完全に下っていて、まだまだ出そう……。
まずは早くトイレを済ませて、片付けないと…。
優香はとにかくトイレへ急ごうとしたが、歩くたびに泥のような便がショーツから漏れ出して、パジャマと廊下を容赦なく汚していく。
ついに、数歩歩いたところで、優香は下痢便でグチョグチョに汚れたパジャマの裾を踏み、ヌルリと踵を滑らせて、派手に尻餅をついて転んでしまった。
その瞬間、ドスンという衝撃音と同時に、何かが破裂するような大きな音が廊下に響き渡った。
ブボッ!! ブボボボッ!! ブリュッ! ブリュリュリュリューーーー。
尻餅の衝撃で、必死で締めていた肛門が大きく開き、優香のお尻からは大量の下痢便が噴出していた。
そして、それはもうショーツとパジャマを汚しただけでは収まらず、茶色い水たまりのように、廊下の広い範囲へと広がっていった。
優香は打ち付けたお尻の痛みと、派手に漏らしてしまったショック、高熱と腹痛のつらさで、立ち上がることもできず、尻餅をついたままの姿勢で呆然としていた。頬には音もなく涙が伝い、力を失った肛門からは泥のような下痢便が垂れ流されていく。
ドスンという大きな音に、真斗が驚いて廊下に出ると、そこには呆然とした表情で涙を流す優香の姿があった。片方の膝を立てた姿勢でしゃがみこみ、廊下中に下痢のひどい臭いが漂っている。
「大丈夫か!?」
駆け寄ろうとすると、
「駄目…!! 来ないで!!」
優香が叫ぶように言った。
優香のパジャマはお尻から足元まで大量の下痢便で汚れ、汚れは廊下にも漏れ出して広がっていた。
こんな姿を見られたくない気持ちはわかるが、このまま一人で放っておくわけにもいかない。
「そのまま動かないで」
一番大きなサイズのゴミ袋を手に駆け戻り、下痢まみれになった優香の下半身をゴミ袋で覆った。
優香はもう諦めたのか、拒絶する様子はなく、ぐったりとしたまま、されるがままになっていた。
「まだ出そう?」
優香は力無く、首を左右に振った。
必死で我慢していたものは、全て廊下にぶちまけてしまっていた。
真斗は、優香を抱き上げて風呂場に運んだ。
「シャワーできれいにしよう。自分でできる?」
泣きながら頷く優香を風呂場に残し、真斗は廊下を片付けに戻った。
廊下には、優香がしゃがみこんでいた場所だけでなく、優香の部屋の前からトイレに向かって、何箇所も水たまりのように下痢便がこぼれ、優香の歩いた道筋と、そのひどい下痢の状態を伝えていた。
念のため優香の部屋を確認すると、幸いにも部屋の床もベッドも無事で、汚れたのは廊下だけのようだった。
トイレットペーパーで床にこぼれた下痢便を吸い取ってトイレで処分し、トイレ掃除のシートで何度も拭って、真斗が廊下をきれいにしていると、脱衣場の扉が勢いよく開く音が聞こえた。
そして、濡れた身体にバスタオルを巻いただけの姿の優香が飛び出して来たと思うと、声をかける間もなく、廊下を横切ってトイレへと駆け込んでいった。
バタンッと乱暴にドアが閉められた次の瞬間、
バスッ!!! ブリューーーーーーーー、ブリュッ…ブリブリブリュリューーーー!!
激しい排泄音が、廊下中に大きく響き渡った。
かわいそうに。ひどい下痢だ。
ただでさえ高熱でつらい状態で……。
10分以上にわたって激しく下し続けた後、優香は一度トイレから出てパジャマに着替えたものの、5分もしないうちに、また催して、トイレに駆け込まねばならなかった。
激しい下痢の排泄と、ベッドとトイレの往復だけで、体力を消耗してしまうし、これでは高熱の身体を休めることも出来ず、身体も気力も持たないだろう…。
廊下まで響く排泄音から伝わる下痢の状態は、治まるどころかひどくなる一方で、この様子では、きっとまた漏らしてしまう……。
真斗は優香のために、紙オムツを用意することにした。
「優香、つらそうだけど、大丈夫? ちょっと買い物に出るけど、すぐ戻るからね」
と声をかけて、薬局に向かった。
薬局で、紙オムツとお尻拭き、後片付けのためのビニール手袋とゴミ袋、消臭スプレー、経口補水液と栄養ゼリーを購入して、真斗が急いで自宅に戻ると、ちょうどマンションの入口に停めた車から降りてくる木下先生の姿があった。
優香を心配して、帰りに立ち寄ったようだった。
真斗が会釈をすると、木下先生も真斗に気づいて会釈を返しながら尋ねた。
「優香さんの具合はどうですか?」
「それが、帰り道に熱がぶり返して…。帰宅してすぐに解熱の坐薬を挿れて、ベッドで休ませていたんですが、坐薬でお腹が冷えてしまったのか、今度はひどく下してしまって……」
漏らしたことまでは言わず、真斗は言葉を濁したが、手に持った大きな袋からは、紙オムツのパッケージが覗いていた。
「わざわざ来ていただいて、上がってお茶でも飲んでいただきたいのですが、優香がとてもお会いできる状態でないのと、早く戻って看病が必要で…」
「すぐ戻ってあげてください。それから、優香さんの頑張りで、コンクールは金賞でした。ぜひ伝えてください」
木下先生は袋を気にしながらも、それだけ言うと、また車に乗り立ち去った。
真斗が帰宅すると、優香は青白い顔でベッドに横たわっていた。
「さっき下で木下先生に会ったよ。コンクールで金賞を獲れたことを報告に来て下さったんだ。優香の頑張りのおかげっておっしゃってたよ」
「良かった…」優香は安堵の表情を浮かべたが、
「お腹の具合はどう? 少しは落ち着いた?」
という真斗の問いかけには、下腹をさすりながら、力なく首を横に振った。
「下痢がひどいようなら、ちょっと抵抗があるかもしれないけど、これを使おう」
と言って、買ってきたパンツ型の紙オムツを取り出した。
オムツを見た優香はショックで言葉を失ったが、さっきの粗相でかけた迷惑を思うと、拒絶することもできなかった。
「熱もあるし、念のために穿いておいたほうが、安心してゆっくり身体を休められるよ。使い捨ての下着のようなものだから、汚してしまっても、トイレで自分で穿き替えられるから」
真斗は、部屋でもトイレでも、優香が自分でオムツを穿き替えられるように、優香のベッドの横とトイレの両方に、数枚の紙オムツとお尻拭き、手を拭うためのウエットティッシュを置いて、汚れたオムツを処分するためのゴミ袋も用意した。
トイレの準備を整え終わった真斗は、廊下に漂う下痢の臭いに気がついた。
さっき消毒して念入りに消臭もしたはずなのに。
怪訝に思いながら、臭いの元を辿って、お風呂場に続く脱衣所の扉を開けると、優香が自分で処分をしたらしく、お尻の部分がひどく汚れてしまったパジャマとショーツが、ゴミ箱に捨てられていた。
真斗は買ってきたビニールの手袋をはめ、パジャマとショーツについた下痢をできるだけ拭い取ってトイレに流し、改めてパジャマをビニール袋に何重にもくるんで、口をしっかりと結んでゴミ箱に入れ、ゴミ箱とその周辺を念入りに消毒消臭した。