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合宿へ(1) 土曜日の通院(中学2年生4月)

直腸診と浣腸を受けますが、処置の詳細な描写はありません。排泄の描写があります。

4月。

クラス替えがあり、優香は去年と同じ木下先生のクラスになったが、1番の仲良しの茉莉果とはクラスが離れてしまった。

新しい友達もできたが、新学期の緊張感からか、4月の1週目、2週目は、ほとんど自力で排便することができず、パンパンに張ってしまったお腹を抱えて、週に2回、友井医師を頼ることになった。


それでも4月半ばには、新しい環境にも慣れて少しずつ便通も戻り、診療時間外に友井クリニックに駆け込むことはなくなって、週に一度、土曜日の通院で済むようになっていた。


土曜日。

いつものように優香は友井クリニックを訪れた。

今は2、3日に一度、自宅で便が出ているが、やはりウサギの糞のようなコロコロ便になってしまうことが多く、徐々にお腹が張ってきてしまうので、週末には友井クリニックで診察を受け、浣腸をしてもらって、しっかり便通をつける必要があるのだった。


この日も、直腸診の後、浣腸の処置を受けることになった。

看護師さんにグリセリン浣腸の指示を出して、友井医師は診察台から離れてデスクに戻る。

優香はいつものように看護師さんの手で浣腸を施され、数分間の我慢ののち、診察室内のトイレに駆け込んだ。


ブリュっ。ピュピューーーッ。

最初は浣腸液と水のような便、その後で、肛門を無理矢理押し広げるようにして、固形便が混じった、粘土のような、泥水のようなドロドロの便が溢れてくる。

派手なガス音も混じり、どうしても大きな排泄音になってしまう。


「佐伯さん、気分は悪くないですか。落ち着いたら先生のところに戻ってね」

いつものように、トイレのドア越しに、看護師さんに声をかけられる。

看護師さんの声が、ドア越しでもはっきり聞こえるということは、自分が下している音、ガスの音も、診察室に漏れているのだろうとは思うけれど、自分ではどうすることもできない。


優香は返事をして、身支度を整えると、診察台に背を向けるように診察デスクに向かう友井医師の元に戻り、丸椅子に腰掛けた。

「気分は悪くない? お腹は楽になりましましたか?」

「はい…大丈夫です」

「では、体調に変わりがないようならまた来週。お腹が張ってつらいようなら、平日の夜でもいいからね」

「あの…。来週、金曜日の夜に診察していただくことはできますか? 19時過ぎになってしまいそうですけど」

「金曜? どうして?」

「来週の土曜日から3日間、合宿があるんです」

部活動で、ゴールデンウィークの間の3日間、優香は泊りがけの強化合宿に参加することになっていた。

合宿中にひどい腹痛が起きないよう、前日に処置をしておいてもらおうと思ったのだった。

「そう。わかりました。じゃあ、金曜日、開けておくので来てください」

「ありがとうございます。時間外にすみません」

優香はお礼を言って頭を下げ、診察室を出た。

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