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便秘治療(10)(中学3年生5月)

排泄の描写があります。

 ブチュッ……ブチュブチュ…ブリュッ……ブリュッーー……ブシューーーーーーーー。


 力の入らない上半身を真斗に預けるようにしてもたれかかり、優香は激しく下し続けていた。


 こんな無様な姿を見られたくない。

 こんな汚い音を聞かれたくない。


 どんなにそう思っても、大きく背後に突き出したお尻からは、ひどい音と臭いをともなう軟便が噴出して止まらない。

 お腹が激しく暴れるように蠕動し、下腹から肛門までが熱くて痛い。

 全身から吹き出した汗が冷えて、お腹とお尻以外は冷たく寒い。

 優香は痙攣するように小刻みに身体を震わせ、目には苦痛の涙を浮かべながら、早く楽になりたい一心で、何度も強く息んだ。


 うーーん! んーーー……ブリュっ!

 ん…ブリュブリュブリューーー……ビュりゅ…グチュちゅちゅーーーー…

 はあ…はあ…はあ……ブチューーーー、ブッ…ビュッ……うーんんーー……

 ブーーーーー!



 大量のガスを放出する長い放屁の音が響いた後で、力を入れて息んでいた優香の身体がだらんとして、真斗に抱きつくように背中をぎゅっと掴んでいた手からも力が抜けた。

 トイレには、ただ優香の荒い息遣いだけが響いていた。


 真斗は、優香の長い排泄の間ずっとそうしていたように、優香の身体を支えながら、背中とお腹をさすっていたが、優香の呼吸が落ち着いてきたのを見計らって、口を開いた。


「大丈夫? 少し落ち着いた?」

「…うん……まだ…もう少し…出そうだけど、もう一人で大丈夫だから、部屋に戻ってて」

「まだかかるなら、一緒にここにいるよ」

「……いつ出るかわからないし、こうしてゆっくり座ってるから、本当に一人で大丈夫」

「じゃあ、しんどかったり気分が悪くなったら呼ぶんだよ。終わっても急に立ち上がらないで。汗をかいてるから、タオルを持ってくるから身体が冷えないようにちゃんと拭いて」


 身体を拭くためのタオルと、廊下で脱がせたズボンとショーツをカゴに入れ、まだ便器に腰掛けて前屈みになっている優香の足元に置くと、真斗はトイレを出てドアを閉めた。

 トイレの中の優香の様子が気がかりで、敢えてゆっくりと廊下で浣腸の後片付けをしていると、しばらくして、浣腸後にはしばしばある、大量のゆるい便が勢いよく噴出する音が聞こえてきた。


 ブチュッ! ぶしゅーーーーーーーーー…グチュ……グチュ……クチューーーーー…グチュッ……ブリュッ!

 ブリューーーーー…ブリュッ!


 激しい排泄音と荒い息遣いが断続的に響いた後で、少しの間静かになり、やがてシャワートイレを使って、立ち上がり、身体を拭って服を着ているらしき衣擦れの音が聞こえてくると、どうやら大丈夫そうだと判断して、真斗はトイレの前を離れた。



 翌朝。

 ノックしても返事のない優香の部屋のドアを開けると、優香はベッドの上で身体を起こし、ベッドサイドに置いていた洗面器を抱えてえずいていた。


「…エッ……ゲェーーー…」

 低く苦しげなうめき声を上げる優香の背中をさするが、大きく開けた口からはねっとりした涎と、逆流した空気が漏れるだけだった。


 しばらく背中をさすり続け、うめき声が落ち着くと、ベッドサイドに置いていたペットボトルの水で口をすすいで洗面器に吐き出させた。

「気持ち悪くてしんどいな…。坐薬して楽になろう。その前にトイレに行く?」

 目に涙をためて首を横に振る優香の顔は、耳たぶまで赤らみ、熱があることが一目で分かる。

 昨晩の浣腸で腸の蓄熱が解消されて、熱が下がればと期待したが、期待したほどの解熱効果は得られなかったらしい。

 吐き気と熱でぐったりとした優香の様子に心配になるが、それが本人に伝わると余計に不安にさせてしまうので、

「すぐ楽になるからな」

と声をかけて、とりあえず吐き気だけでも早く抑えるために、吐き気どめの坐薬を準備する。


 布団をめくり、

「横向きに寝て、膝を曲げて身体を丸めて、お尻を出して」

 優香は素直に従って体勢を変えると、パジャマとショーツを腿まで下ろしてお尻を出した。


「力を抜いて、楽にして」

 白く柔らかなお尻を開き、露わになった肛門をほぐすようにワセリンを伸ばして、軽くマッサージする。


 苦悶の表情を浮かべ、うめき声を堪えている優香を、

「気持ち悪いけど、少しだけ我慢しよう」

と慰めて、パッケージから出した坐薬の先にもワセリンを塗ってから、すぼまった肛門の中心に押し当て、

「口からゆっくり息を吐いて」

 ハアハアと優香が呼吸するのに合わせて、少しずつひだの中へと押し込んでいく。


「うっ……うぅ…」

 身体を強張らせて、目には涙を浮かべ、うめき声を漏らす様子に胸が痛み、すぐにでも指を離したくなるが、体内にとどまらせるためには、指の第二関節まで挿し入れて、しばらく坐薬を押さえ続けなくてはならなかった。


 優香の肛門がヒクヒクと痙攣するように動いて、挿し入れている指を締め付けた。

「気持ち悪い? もう少しだけ頑張ろう…。口から息を吐いて…ゆっくり脚を伸ばして」


 坐薬が直腸の奥の方へと、するりと入ったのを確認すると、真斗はようやく指を抜いて、ワセリンでぬらりと光る優香の肛門を、重ねたティッシュでそっと拭った。






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[一言] 新年あけましておめでとうございます。 今年も素晴らしい作品の続きを楽しみにしてます 今年も宜しくお願いします
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