■第25話 西の国 マフォール その13
ちょいと長くなりました。
そしてマサキまたしても成長します。
俺は帰路に着く。
といってもまっすぐ進めば家に着くのだが。
本当ならばこの自由な時間を使ってもう少し魔法を修行しておこうと思ったんだけど。
なぜかそんな時間がいつの間にか無くなっていた。なぜだ。(主に自分の所為。)
それにしてもこの世界は単純明快だな。強ければそれだけその力に見合った地位につける。
そして心を良くして人と接すればその分だけ自分に良い見返りがくる。
力は人それぞれだ。武力とは限らない。これは元の世界と同じだな。
何かが違うとすると、魔物がいるか居ないかかな。そこが力の振るえる場所と言ったところか。
こんな当たり前の事を話しているがなんの意味があるのかって?
あるわけないじゃないか!アッハッハッハ!!!閑話休題と言ったところだよ!
さてさてそんなこんなで豪邸に到着する。
というか本当に豪華だな!俺がここに住んで本当に良いのかって思えてくるよ。
まぁなんてったって大公なんだよね。俺。
そこは声を大にして言ってもいいだろう。どうしてこうなった。と。
まぁいんだよ?だってこれでエリー達とイチャイチャし放題なわけだし?
今までの危機は一応は過ぎ去ったわけだし!
にしてもな~これからどうするか。それが本音だ。
イチャイチャばかりしている訳もいかない。なにせ大公になってしまったのだから。
何かしらの事をしなければならないだろう。
偉業というわけではないが何かをしなければ国王【アル】の面子が潰れるというやつだ。
ここまでしてくれている国王の面子は潰したくはないなぁ。
やれる事なら沢山あるよ?と言っても旅になるけど。
というかこの国の周りの魔物とかは大丈夫なのかな?一応検索してみるか?
いやメーティスに聞けば一発か。
メーティス。この国の周りの魔物はどうなってる?
《はいマスター》
《マスターのご心配には及びません...》
《と言いたいところですがかなり深刻です。》
というとうじゃうじゃ集まってきてるのか?
《はい。》
《というか》
《いつスタンピード【魔物暴走】になってもおかしくないです。》
そんなにか。距離にしてどのくらいだ?
《距離にして》
《やく5kmの位置に万を超える軍勢が押し寄せています。》
!?それをなんで早く言わない!!!
《いえ。》
《私の計算では、》
《マスターの魔法で一発で討伐出来ると出ましたので。》
あ、そうなの?
《はいそのような計算結果が出ました。》
《ですので危機が来てからの方が、》
《マスターの偉業達成にはなり得るかと。》
そこまでの計算かよ。いや別にそのくらいの偉業でなら、
みんなが恐怖にならないようにすれば俺はそれだけで十分なんだけど...。
というか5kmの位置ならもう遅いかもだけど...。
《いえまだ間に合いますよ。》
《人間に知覚出来る範囲ではまだまだ遠いですから。》
あぁそういうことね。ん~移動するのが面倒だな。
テレポート【空間転移】でいいかな?出来る?よね?
《はい可能です。》
んじゃちゃっちゃと片付けて来ますか。
《了解しました。》
《空間魔法と神眼を発動します。》
《転移場所の位置を確認。》
《魔力値の安定を確認。》
《移動出来ます。》
よし。テレポート!!!
辿り着いた場所は平原だった場所。
だったという意味を説明するのは一言で十分かもしれない。
そこには隙間のないびっしりと敷き詰められていた魔物が居たからだ。
因みに俺が今いる場所は空です。浮いています。
え?普通地面なんじゃないかって?
いや最初は地面だったよ?その後でこの光景見たら空に行きたくもなるよ。
どうやってそらに?そこはほら俺チート人間だから。作りましたよ。えぇ。
その名も極超音速飛行術式。
いやぁなんか音速で移動できないかなーってやってみたらなんか出来たんだよね。うん。
因みにこれはスキルじゃないよ。技術だよ。こんなスキルあったら誰でも出来ちゃうよ。(出来ません。)
ということで空から眺めてるんだけど。方や魔物。後ろを見れば小さく見えるデカイ壁。
さてここで問題です。ここは平原です。周りに木すらありません。どうしたら魔物を退治できるでしょうか。
正解はこうです。
ファイヤーアロー ウォーターアロー ウィンドアロー
マッドアロー アイスアロー サンダーアロー
ホワイトアロー ブラックアロー
ボッ スッ フゥッ
ドドッ ピキッ バチッ
フワッ ブワッ
はい。全種類魔法の矢が完成です。え?氷と雷の属性はどれだって?そりゃ神大固有元素だよ。
そしてこれをあの大群に投げ込む。もちろん一発ずつではなく。1万発ずつ。
一種の理不尽ってやつですね。分かります。
はいこれで終了。見るからに地獄絵図。まさに地獄絵図!!
さて・・・これをどうしたものか...。素材としても使えなさそうだしなぁ...。
《マスター大丈夫です。》
なにが?
《スタンピードを起こした魔物は、》
《ランクで言えばB~Sに近いものでしたから。》
まじ?ってか魔物にもランクあるのね。
《はい。》
《例えるならば、》
《ゴブリンキングはSでドラゴンがSSになります。》
《弱い魔物ですと、》
《スライムがHでゴブリンがGになります。》
なるほどなぁ。ってことはランクもギルドランクと同じになるのか?
《はいその通りです。》
ふむ。一応頭のなかで整理しておくとこうなる。
■魔物ランク
・H ←スライム
・G ←ゴブリン
・F
・E
・D
・C
・B
・A
・S ←ゴブリンキング
・SS ←ドラゴン
・SSS
ちょっとまて。SSSランクの魔物ってなんだ?
《魔人になりますね。》
《言わば魔王です。》
あぁなるほど。だからさっきの攻撃でこんな楽に倒せたのか。
俺ってばとことん規格外だね。
ところで魔物ってどのくらいいたの?
《はい16万ですね。》
ま...まじか...。
てか俺8種類の矢を1万ずつしか出してないけど。
《矢を1として魔物2が消滅したからです。》
な。なるほど。散弾能力でもあるんですかね俺の矢って。
《いえ。》
《誠に勝手ながら私が矢に爆破装置を付けさせて頂きました。》
おっと。そこまで干渉できるのね。さすがメーティスさんぱねーっす。
んじゃ回収に...
《マスター。》
え、なに?メーティス。
《【吸収】を使わないのですか?》
え?だって魔物死んじゃってるじゃん。
《いえ。》
《スキルの説明にはそのような事は書いておりませんよ。》
え?
ちょ、鑑定!
《スキル吸収:任意の標的のスキルを自分の物にできます。削除も可能です。》
《ステータス吸収:任意の標的のステータス(ステータスも任意)を自分の物にできます。削除不可能です。》
ま、まじだ。そんな事も出来るのか。知らんかった。てか考えつかなかった...。
16万の魔物を【吸収】したら俺はどうなるんでしょうか...。
まっいっか!【吸収】発動!!!
おぉぉぉぉぉ!なんか力が湧いてくる!!!なにをどのくらい吸ったんだこれ!?
《はいご説明致します。》
《まずSSランクのドラゴンが16体、》
《レベルは200が殆どですね。》
《そのSSドラゴンをリーダーにして、》
《小隊が16個、》
《1個小隊の数が3300体。》
《次にSランクのゴブリンキングが16体、》
《レベルは150程度です。》
《こちらも同じく、》
《16小隊1個小隊3300体。》
《同じくSランクのキングスライムが16体。》
《レベルは95で、》
《小隊数と1個小隊数も同じです。》
《そしてリーダー核のみレベルを吸い上げて、》
《リーダー核を除く全てのステータスを吸収致しました。》
《リーダーのレベル吸収でのレベルステータスアップと、》
《ステータス吸収でのステータス上昇で、》
《各ステータスが24472000上昇致しました。》
《スキルに関しましては、》
《主だって良いものがありませんでしたので吸収しておりません。》
《ステータスを表示した方が視覚的に分かりやすいかと思われますので、》
《表示致します。》
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名前:神埼正樹 レベル:9862(ERORR)
種族:人(神(仮))
地位:神の使い
HP :26987582 (ERORR)
MP :25270264 (ERORR)
STR:24606450 (ERORR)
VIT:24606450 (ERORR)
DEX:24606450 (ERORR)
AGI:24606450 (ERORR)
SPD:24606450 (ERORR)
INT:24606450 (ERORR)
MIN:24606450 (ERORR)
LUK:24606450 (ERORR)
CHR:24606450 (ERORR)
究極スキル:共有起動型補助システム 隠蔽 無詠唱 全世界言語把握
全異常状態無効 神の威圧 全魔法無効 吸収 神眼 四大元素
二大固有元素 神大固有元素 物質具現化 魅力体質 思念共通
状態:ステータス全てを隠蔽
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うん。とんでもないね俺。もうそろそろで1万の大台に乗っちゃうよこれ。
というかもともとのレベルの上限ってどこだよ。
《9999になります。》
まじかよ!これでもまだ上限超えてないのかよ!!!!
《いえ。》
《ステータスは既に上限は超えております。》
上限ってどれくらいなの?
《99999になります。》
おうふ。...がんばれー俺、負けるな―俺、意識を保てー。
ホント俺そろそろキチガイの領域いくんだね。頑張るね神様、創造神様。
《レベル上限は達しておりませんが、》
《ステータスは既に振り切っておりますので、》
《魔王ですらマスターへの攻撃が当たらないと思われます。》
この世界の魔王っていったい...。
まぁいいやさて素材に使えるってんだから回収しないとな。
「インベントリ」【回収】発動
これはホント初めて使うけど、
自分とメーティスが認識している物を全て回収できるという楽ちんな技なのです。
っと。回収したけど中身を見ないとな。どれどれ。
・ドラゴンの鱗
・ゴブリンキングの棍棒
・キングスライムの液体
うんまぁ予想通りだね。
ただし数や部位はこれだけじゃないのは確か。だって16万も魔物が居たんだ物。
さて。帰るか。
というか、俺帰る途中だったよね?
どうしてこうなった?
◆◆◆
帰ってきた。の前に一端この持っている素材をどうにかしたかった。
なので冒険者ギルドの前にいた。
「すみません」
「はい。今日はどういった御用件でしょうか。」
声をかけた人はエルフだった。それもとびっきり美人のエルフのお姉さん。
俺にはその笑顔が眩しすぎるんですぅ~。
「あのこのあたりで魔物暴走【スタンピード】があったので倒し...」
「す、スタンピード!?!?!?!?」
「あ、はい。だから倒し...」
「こうしちゃいられない今から国内会議にてみんなに号令を出さないと...
あの人でしょ...それにあの人いやでもあの人は...」
「あのだから倒し...」
「ごめんなさい今はあなたに構ってる暇なんてないの!」
「話くらい聞けよ姉さん。」
俺は話の聞かないエルフのお姉さんに威圧程度の雰囲気を出しながら声に出した。
「え...っとー」
額に汗をかきながら答えるエルフのお姉さん。
「だから。その魔物暴走【スタンピード】を倒してきたので素材確認をお願いしたいんですが。」
「え、倒した?ちょっとギルドカードを見せて貰ってもいい?」
「あ、はい。どうぞ。」
「ねぇあなた。嘘をつくのは時と場所を弁えましょうよ。」
「はい?」
「だから。Gランクのあなたの言っている事なんて誰も信用しないでしょってこと。」
「はぁ...これって偏見ってやつかぁ。まぁいいや。じゃあこの素材は商業ギルドにでも売るとしますよ。」
その場でドラゴンの鱗を見せた。
「あなた。本当に嘘を着くのがうまいわね。そんなドラゴンの鱗みたいな偽物誰が信じるって言うのよ。」
「はぁ...もういいや。鑑定すらしない知能の低いエルフになんかには何一つ頼らないから。」
俺は本音をなんの偽りなく口に出した。心の中で言ったつもりだが声に出ていたらしい。
「な、なんですって!!!そんなに言うなら鑑定師に見てもらおうじゃないの!!!!」
「あ、声にでてたんだ。まぁそう言ってくれるならやってもらおうかな。」
「あなたはそこで待ってなさい!!!!良いわね!!!」
「あ~はいはい分かりましたよ。」
エルフのお姉さんは裏に戻ると、すぐに戻ってきた。
すごいガタイの良い男を連れて。
「ギルマス!ちょっとこの人の持ってる鱗みたいなの鑑定してみて!!!」
「なんだよいきなり。強引に連れて来たと思ったら今度は鑑定かよ。」
あ、強引だったのね。ごめんなさいと内心で謝っておこう。
「あの、あなたは鑑定スキルをお持ちなのですか?」
「あぁ持ってるぞ。彗眼って言うんだがな。かなり詳しく見れるぞ。」
「おぉ。彗眼もってるんですか。じゃあこれ鑑定してもらってもいいですか?」
「あぁ別にかまわ...おい。これどこで拾った。」
「え?あぁ強引に引っ張られてきたから聞いてないのか。
魔物暴走【スタンピード】があったから倒してきた。それで回収した素材だよ。」
「なに?倒してきた?それは本当か?」
「別に嘘をここで付く必要なんてないよね?お互いにメリットなんてないんだし。」
「まぁそうなんだが。それで?素材はどのくらいあるんだ。」
「んードラゴン系が5万、ゴブリン系が5万、スライム系が5万かな?」
嘘は言ってないぞ嘘は。
「なんだその数は...。ここではそんな数は扱えない。裏にある解体場で各1体ずつだしてくれないか。」
「あぁ別に構わないけど。」
「じゃあ着いてきてくれ。」
俺はギルドマスターに言われた通り後ろをついて行き、
解体場に着いてSSのドラゴンとSのゴブリンキングとSのキングスライムの死体を「インベントリ」から出す。
「こ...これは...おい、これどうやって倒したんだ。」
「ん?倒し方って言われても、魔法の矢を8種類、計1万ずつだして放っただけだけど。」
「8種類!?!?!?1万!?!?!?!?そんな嘘にはだまされないぞ!!!!!」
「いや嘘って言われても、ほら。」
俺は両手の指に8種類の属性魔法をピンポン玉の大きさにして出す。
するとギルドマスターの顔色がもの凄く悪くなっていった。
「おいギルマス大丈夫か?」
「あ、あぁ大丈夫だ...お前、いや君の名前はなんというのかな。」
「俺はカンザキ・マサキ。この前この国の大公になった者だよ。」
「た、大公!?!?おいそこのお前!!そうだ!お前国王に確認を取ってこい!!
...なにぼさっとしてる緊急を要するんだ!!!早くしろ!!!!」
「別にそんなに急がなくても。」
「いや、大公様自らが魔物暴走【スタンピード】を止めてくださった、
そしてその数は15万―――」
「正確には16万な。」
「16...その16万の魔物の素材が回収していると言うことは、
その素材を広げられる場所を確保せなばならないのだ。
これは本当に16万もいるのかというのを見極める為に必要な事なのだ。
嘘だった場合大公の地位さえも剥奪されかねないのです。」
「あぁだから急いだのね。なんか悪いね。ありがとう。」
「いえいえ。それに本当の場合はギルドランクの昇格さえもあり得ることなので。
そのような強い御仁をGランクになんてしておけません故。」
「なるほどね。それがバレた時は自分の、ギルドマスターの地位さえも危なくなるという事か。」
「そういう事です。」
「まぁいいや。早めに頼むよ。」
「畏まりました。」
そしてその後、俺は国王が大公だという証明に自ら現れてしっかり確定させてくれた。
素材はというと、国王が場所の確保をしてくれたので16万の死体を広げた。
皆一同に驚きを隠せず悲鳴すらあげてる者もいるが気にしない。
広げた後はギルドマスターが俺のランクをSにしなければならないと、
色々と周りを説得するのに奮闘してくれた。なんか悪いことしちゃったかな。
とまあそんなこんなで俺は16万の魔物暴走【スタンピード】を止めた男として祭り上げられ、
そしてギルドランクもSへと昇格していた。
その祭り上げられた3日間は全く家に帰られず、エリー達にこっ酷く叱られたのだが、
それもいい思い出へと変わっていく。いい思い出ってなに?ってか。
そりゃあイチャイチャタイムですよ。全く分かってるくせに~!
あ、そういえば俺あのエルフのお姉さんに謝られてないな。まぁいっか。
読んで頂きありがとうございます。
次話もよろしくお願いいたします!




