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一応な関係  作者: aotohana
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一応彼女


スマホが鳴り、今日もバイト先からの呼び出しがかかる。やべぇ、あいつと帰る約束してんのに。

つか、西高の奴休みすぎだし…ぜってぇサボりだろ。


……。



俺はしょうがなく、木原のクラスへ向かう。

この前も一応バイト入ったこと、伝えに行ってんだけどな。気づいてないかも知んねぇけど。

お前が喋りに夢中になってただけだろ。



あいつは今日も谷口と楽しそうに笑いあっていた。

気強い奴だけど、思いっきり笑ったり、怒ったり素直っつーか、なんかな。



戸口から俺は呼ぶ。


「谷口、木原ちょっと借りていい?」


木原は俺に気づくとすぐに駆け寄ってきた。



「今日、お前と帰れねぇから。そんだけ」



「ちょっ、え! ? 颯待ってよ」






気づいたら颯がクラスに来ていて、私は嬉しくなってかけよった。


なのに…


『今日、お前と帰れねぇから。そんだけ』


それだけ言うと行ってしまう。

待ってって言ってんのに…止まってくんないし。





教室に戻ると


「もう用すんだのか?」


シンが不思議そうに聞いてくる。


「うん…帰れないってさ」


私は気持ち誤魔化して笑って言ったんだけど…


「それやっぱあいつ酷くねぇか?トコ一応彼女だろ」


……。


「一応って言わないでよ」


「でもほら、久我くん…けっこう告白してくる子いるらしいのに、とーこちゃんにOKしたんだから、ね、大丈夫だよ」


もっちゃんがフォローをしてくれる。

優しい。

OKね…



『別に…いいけど』



そう答えたあん時の颯はめんどくさそうだったけど。気の迷いだったのかもね…。

だって、好きならもっと優しくしてくれるはずじゃない。






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