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一応な関係  作者: aotohana
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ほんとのこと


私感情ぶつけちゃって、拒否されることも覚悟の上で送ったメール。送った後、急に怖くなってスマホをもつ手が震えた。だから、颯からの返信メールをみたらまた泣きそうになった。



『俺もごめん。分かった、放課後な』



とりあえず謝って…ちゃんともう1回話そう。

逃げてたら、ナオくんの時のようになってしまう。自分ばっか傷ついた気になって、周り…シンもまきこんで傷つけてた。あん時後悔したはずなのに…また同じことやってしまってた気がする。




「とーこちゃん、もしかして具合悪い?元気ないよ」


もっちゃんにもまた心配かけちゃった。


「あ…ううん、元気。心配してくれてありがとね」


午後の残りの授業は全く頭に入らなかった。

自分で決めたことなのに、放課後のことを考えるとまた不安で押しつぶされそうになった。




「トコ?今日、持田と帰んねぇの?って、お前顔色悪りぃぞ」


帰りの支度してたら、シンに声を掛けられた。

朝からかわれたから、つい小森たちがいないか周りを確認してしまった。


「また、変なこと言われるよ」


「うっせぇ、別に気にしねぇし」


シンはたいして気にしてない様子だった。



「ねぇ、シン…私颯ともう1回ちゃんと話してみる」


帰り支度をしていたシンは、私の言葉に動きをとめる。



「久我…?俺あいつの態度正直ムカつくし、お前傷つくの見たくねぇんだけどな」


シンは私が颯のことで落ち込んでたのとか知ってるから、別れたって知っても、それ以上は触れないでいてくれてた。そういうとこ、いい奴だなって改めて思う



「あ…うん、ごめん。心配かけて」


「まぁ…頑張ってみれば?」


若干ため息が混じりつつも、笑って励ましてくれた。


「うん、ありがと」





「東子ちゃん廊下に来てるぜ、まさかおまえ待ち?」


別れたって知ったくせに、わざとからかうように晴紀は言う。


「あぁ、そう。約束してっし。あ、晴紀やっぱ日曜行けねぇわ、俺。悪いな」


つい、淡々と返してしまった。鞄をつかみ、廊下に向かう。


「えぇ~、なんでだよ」


晴紀の悲痛な訴えが教室に響いた。



◆◇



「晴紀…空気読めよ、あいつ東子ちゃんしか見てねぇだろ。ほんと鈍感だよなお前は」


「うっせぇ、タク」


「颯、告られても全部断ってて、けど東子ちゃんは即OK、その時点で分かれよ。女に関してはまぁ、あいつドライなくせに…東子ちゃんの前ではけっこう素だしてるしな」



「え!?そうなの?」



俺が去った教室で、俺らのことを勝手に話してたらしい…。この話題でからかわれるのは、もう少し先になる。




「悪りぃ、遅くなった」


「あ…ううん、平気」


心臓ずっとドクドクいってる。

顔見れないし…やっぱ気まずい…。



「とりあえず、帰っか」


「あ…うん」




久々に並んで歩く帰り道は、私たちの気まずさを嘲笑うかのように、ちらちら雪が綺麗に舞っていた。



「あの…叩いちゃってごめんね、さっき」


「あぁ、別に。お前の当たりそこねだし、もう痛くねぇし」


……。


また会話が終わってしまった。どうしよう…なんか話さなきゃ。言いたいことがあるはずなのに、なかなか言葉がでてこない。沈黙を破ったのは彼の方だった。


「俺、なんかお前怒らすようなことしたか?」


……。


さっきはつい感情的になっちゃったけど、今度はちゃんと伝えなきゃ。素直に…


「えっとね…晴紀くんたちの話たまたま聞いちゃって…颯、5組の子と日曜遊ぶって…」


不安と緊張に負けないようにしどろもどろになって、なんとか伝えたんだけど…



「日曜?あぁ、あれ、俺は行かねぇけどな」



颯は対してきにしてない様子だった。即答。

こっちがびっくりするぐらい。



「行かない…の?」



「まぁ、晴紀は楽しみにしてて俺にも来いっつーんだけどさ、さっき断った」



「で?なんで怒ってんのお前?」



「あ…うん、颯はもう彼女作ろうとしてんのかなって思っちゃって、私のこと関係ないとか言うし…私ばっかって…なんかごめん」


……。


さっきまで即答だった颯の表情が変わる。

一瞬考えたような間があいた。


「木原、俺言葉優しく言えねぇから酷いこと言うと思うけど、お前は谷口とすぐ付き合って自分はよくて、俺が彼女作るの怒るっておかしくねぇか?」


「え?」


「だから、お前ちょっと勝手じゃねぇって言ってんだよ」



「あの…颯、なんか勘違いしてない?私シンと付き合ってないけど」



そんときの颯の顔たぶん一生忘れない。ぽかんとしてた、マヌケな顔。






「は!?ちょっと待て、だってお前谷口と付き合うって」


「言った。だってあんなん言われてショックだし、ムカついたから。けど、それで本当に付き合うわけないじゃん、幼馴染みだし」


……。


説明しても、彼はまだなんか納得いかない表情のままだった。



「けど…谷口お前の元カレだろ、まだお互い未練あったんじゃねぇの?」


はぁ!?

だめだ…びっくりしすぎて私もマヌケな顔してると思う。


「誰が元カレ?シンと?ありえないから。私が好きだったのシンのお兄ちゃんの方だよ」



私と颯の瞳が重なった…お互い頭が混乱してた。

なにがどうしてこうなったのか…さっぱり分からなかった。

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