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一応な関係  作者: aotohana
12/24

想い★颯と東子☆


下駄箱んとこでたまってる男女の集団。

その中に颯の姿を見つけたとたん、心がズキズキと悲鳴をあげる。笑い声…そして、彼の隣には女の子。腕触ってるし…。



颯は一瞬こっちを見たから、絶対私に気づいたと思う。けど…目…そらした。さっきまで、楽しそうに笑ってたクセに、ひどく不機嫌な顔をしている。


……。


「どしたトコ?持田待ってっから、早く行こうぜ」


立ち止まったままの私にシンが声をかける。

放課後、もっちゃんとシンのうちで宿題するんだった。






「颯くん、晴紀がね…」


「ちげーよ、マユあれはケンがさ…」


いつものバカ話。晴紀の奴が最近仲良くしている5組の女とその友だちが通りかかって俺たちの話に加わっていた。



つか…腕勝手につかんでんなよ。

こういうの、相変わらずダメだわ、俺。

けど、晴紀の好きな奴の友だちだし、何も言えねぇよな。


あ…何気に視線を向けた先にあいつがいた。

俺は木原からすぐに目そらす。


正確には…木原と谷口から。

別れてから、いくらなんでも早くねぇか?

俺と一瞬でも付き合ってたことが嘘のように、2人で楽しそうに笑ってた。


「颯くんも、今日放課後遊びに行かない?」


……。


「行かねぇ」







「あ…トコ、いらっしゃい」


難しそうな本を片手に優しげな笑顔で笑う、メガネの彼。


「ナオくん、今日大学休み?」


「あぁ、レポート提出せまっててさ、まぁ、ゆっくりしてって」


「うん」


私とナオくんはお互いに笑いあった。






「シンくんのお兄さんってカッコいいね」


「シンと似てないでしょ、もっちゃん」


「うっせぇよ、お前ら」


シンは3個のグラスを乱暴にテーブルに置いた。






ナオくんとこんな風に穏やかな気持ちで笑いあえるなんて、あの頃は思ってなかった。


小さな頃から憧れだった、優しくて大好きな人。

私の幼馴染み…そして…私の初めての彼氏。



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