プロローグ
ガタン、コトン。
最初はその音のみ聞こえた。
次にトンという音が聞こえてようやくその場に振り向く事が出来た。
すると次はギリギリ、カンカンという音が途切れもなく聞こえ出す。
何をしているのか、全く分からない。
真っ暗で何も見えないのに、隣で誰かが何かをしている様子。
じっと目を凝らすをその物体が線を繋いでようやくうっすらと見える。
「……なにしてるの?」
「…なにって扉が見えないかなって こうすれば何か見えるかな」
「……そんなのしたって無駄だと思うけど」
「やって見ないと分からないじゃん」
そういって止めていた手を再び動かしてまた音を鳴らす。
ここでは暗闇しか存在せず、光りが指す事は許されない。
そんな世と隔絶された、闇だけが存在する。
ここで僕達はずっと過ごしてきた。
世間とは切り離されてこれからもずっとここを出る事は許されないだろう。
いつか、僕達に光りが指す時は来るのだろうか。
いつかここを抜け出して自由を手に入れられるのだろうか。
分からない。
想像ばかりが膨らんでゆく中で終わりの見えない事に絶望する。
ヒイヒイと呼吸が荒くなるうちに何処かでなにか聞こえる。
『僕ラハ…一心同体ダヨ…?』




