久しぶりの先生
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実は魔術の先生が家庭の事情で長期休暇をとっていたため久々なのである。
実に楽しみだ。
それに最近は銃の再現に奔走している。
それを作るためにはダルマンド鉱石という鉄みたいなものを加工しなければならないのだ。
この加工には特殊な魔術が必要で、使用が難しく、火系統の魔術の延長線上だからまずは基本的な魔術を学ぶしかないのだ。
つまり魔術の授業がなく魔術が使えなければ銃の製作の計画も取らぬ狸の皮算用で終わってしまうということである。
なんで銃なんか作ってるのかって?
ロマンに決まっているだろう。
それと先生に会いたいというのもある。
基本7歳になって学校に行くまでは家の外には出ない。
人間関係がほぼ身内だけなのだ。
一応メイドや執事がいるにはいるが1人を除いて話し相手という感じではない。
つまり先生と話すことで足りないコミュ力を強化できるのである。
それに先生は冒険者なので武勇伝を聞くのも楽しい。
なかなか外に出れない僕にとってはすごく羨ましいことである。
早く自由に動けるようになりたいものだ。
先生が来た。
「ルシウス君お久しぶりです。今日からまたよろしくお願いします。」
この人が魔術の先生だ。
純血のエルフですごく魔術が上手い。
母よりも上手いくらいだ。
そして凄く美人だ。
外見からは16歳に見えるが実際はもっと年配らしい。
ちなみにこの人に年齢を聞くと凄く怒られる。
誰でもそうか。
本名はエリーシアという。
僕は親しみと尊敬を込めてエリ先生と呼んでいる。
「エリ先生お久しぶりです。今日からまたよろしくお願いします。」
「では早速授業を始めましょう。 半年ぶりなので基本的なものを軽く復習しましょう。」
「魔術の種類について覚えていますか?」
「火系統、水系統、風系統、大地系統、雷系統の基本五系統と強化系統、治癒系統、召喚系統、作成系統の補助四系統、それとエリ先生達エルフが使う自然系統とか人間が使う従属系統とかの独自系統ですよね?」
「お見事です。しっかり復讐してますね。では魔術のランクは覚えていますか?」
「下級、中級、上級、貴級、王級、帝級、國級、地級、天級、神級ですよね?」
「凄いですね。やはりマリウス君は天才ですね。」
「そんなことないですよ」
そんなこと言われたら照れてしまうじゃないか。
「もっとも帝級以上はほとんど使いませんが」
「そうなんですねー」
「座学は退屈でしょうからさっそく魔術をやりましょう。」
少し棒読みで返してしまった。
ともあれ魔術の授業が始まったから結果オーライである。
「ではまず詠唱で下級の魔術をやってみましょう。」
「はい!」
この世界では無詠唱でも詠唱ありでも魔術を構築できる。
ただ無詠唱は一から魔術を構築しなければならなく、その後魔力を調整してこめなくてはならない。
だから手間がかかる。
一方詠唱ありの場合は詠唱をすると勝手に魔術が構築されて、勝手に魔力がこめられる。
よって楽なのだ。
「ファイアー」
魔力が集まって形を作り、それにさらに魔力が込められる。
血液が集まる感じだ。
「ピュウ〜」
まあ下級の威力だからこんなもんだ。
あとは同じ容量だ。
「ウォーター」
「エアー」
「ストーン」
「プラズマ」
「お見事。 やはりあなたは天才ですね。5系統全て使えるなんて。嫉妬してしまいますよ」
「いやエリ先生の方が強いので。 早く追いつけるように頑張ります。」
「あなたは本当に勤勉ですね」
今日は久しぶりの授業なので簡単な顔合わせだけだ。
次回から本格的に無詠唱の授業が始まるらしい。
道は長いが頑張ろう。
そして無双しよう。
ただ一つ気がかりなことがある。
エリ先生が凄く疲れた顔をしていたのだ。
旅の疲れならいいのだが。
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