表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界は色をもたない  作者: 由稀
11/27

11


重い空気を緊迫に変える声が、床からした。


三人の視線が声を発した一人に寄せられる。


体を起こそうと動き出した一人を見て、トワイは掴んだスズの腕を再度掴み、自分の後ろにスズを移動させた。


トワイの右側にはアイラが立ち、二人でスズを守る姿勢を取る。


膝立ちになり、頭を押さえながら、一人は顔を上げた。


そこには赤髪で体格のいい男と、濃厚なキスを目の前でしていた銀髪のトワイと呼ばれていた女が立っており、自身を見ている姿があった。


向けられている視線は好意ではなく敵意。


また混乱していく頭を何とか回転させる。

睨んでいる二人を交互に見て、何を言えばいいのか考える。


「あなた、名前は?」


声を発しようとした時、二人の間から柔らかい声がした。


こちらを睨んでいる二人の間から灰色の少女がこちらに声をかける。


「大丈夫?」


少女の目線が自分と揃う。

灰色の目が伺うような視線を向けてくる。


敵意ではない視線にホッとして、一人は固まっていた体を緩める。


「大丈夫っす。あ、俺、鹿島一人って言います。あのここどこですか?」


「カシマカズト?ここは第三国よ。」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ