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黒の国との境目にある、第三国は普通の人であれば住むことを選ばない国だ。
空には瘴気がいつも漂い、黒の国の魔族に襲われてしまう危険性も高い。
瘴気が濃くなれば、外で息をするのも辛い状況になる。
スズ達が住まう城はより黒の国に近いところに建てているため余計に瘴気が濃くなっていた。
「加護を与えましょうか。そうすれば目覚めるでしょう。」
一人へ近づくスズの腕をトワイは掴んだ。
一歩踏み出した足が止まる。
「何?あぁ、ちゃんと手は拭くわ。傷つけたりもしないわよ。」
「いや、勿論そんな得体の知れないものでスズ様が汚れるのは嫌なのですが、そのー何というかーあのー。」
言いにくそうに、スズを掴んでいる反対の手で銀髪を触る。
そんなトワイを伺うように見ている目と睨んでいる目。
空気が重く、固くなっていく。
「ん…。ここ…どこ…」




