第1話 僕
僕はある夢を見ていた
10建てのビルの屋上に僕がいて
悲しい、苦しい、後悔なんていう、様々な負の感情が入り混じっていた。
一歩、また一歩と進んで行く
「これで、良かったのかな」
そう呟くと
バッ!っと飛び降りる
それと同時に、視界が真っ暗になった。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
「はあっ!はぁ、はぁ、はぁ、、何だ、夢か、」
僕こと醒井 瞭は悪夢を見てしまった
‘‘最悪な目覚めだ。はぁ、ただでさえ朝は憂鬱だってのに’’
そう心の中で文句を言い、朝食を作りに下へ向かった。
「やあ、おはよう。今起きたのか?父さんはお腹がぺこぺこだぞ。」
「なら自分で作ってくれ」
僕の親父こと醒井 慶は、椅子に座りながら満面の笑みでこちらを見ていた。
「俺が料理なんて作ったら、この家が消えちゃうよ?」
「消えちゃうよって何だよ。」
“ったく、この親父はっ!”
「分かったから、少し待ってろ」
そう言って、台所へ向かった。
料理を作っていると親父が
「そういえば、嬉しいお知らせと、とってもとっても悲しいお知らせがあるんだが、どっちから聞きたい?」
「別に、どっちからでも良いよ」
“ただただ、面倒だ。”
「じゃあ、嬉しいお知らせから。父さんな、寺内さんっていう人と結婚する事になったんだ。」
「へえ、そっか。」
“、、、ん?”
「ちょちょちょちょ、ちょっと待て!結婚!?」
動揺が隠せられない、突然のカミングアウト、そりゃあ誰だって驚きはするだろう。
確かに親父はシングルファザーなので、結婚する事は賛成である。
「え、その人とはいつから付き合ってたんだ?!」
「だいたい5年くらいだ。父さん、寺内さんに一目惚れしてしまってな。」
「プロポーズはいつしたんだ?!」
「まぁ、、先週、、かなあ」
僕は持っていた包丁を強く握りしめる
“こういう事は、もっと早く言って欲しかったな。”
怒りと少しの悲しさを感じた
「結婚か、まぁ別に良いとは思うが、大事な事はもっと早く伝えろって!」
「すまんすまん」
あぁ、この顔は絶対に反省してない
「それとだな、寺内さんには、4人の子供がいるそうだ。」
「、、、つまり?」
「良かったな瞭!兄妹が出来るぞ!」
もう驚かなくなった自分がいる
「兄妹、か。」
まぁ、欲しかったので嬉しいっちゃ嬉しい。
「それで、もう一つの知らせは?」
若干スルー気味でそう言った
「あぁ、それはな、、」
親父は真面目な顔で僕に言った
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まだまだ続くので、次回の話も読んでみて下さい!