懇願
僕は新しい眼で眠りにつき、次の日を迎えていた。
校舎に入ると僕の噂が聞こえる。
「ねえねえ、翼のないニセモノが、昨日、聖戦で格上をねじ伏せたんだって!」
「知ってるわよ、まぁどうせ何かしらズルをしたんでしょ。悪魔だし。」
「そーだよね!ははっ!ふざけてるもんね!」
僕を笑うその天使達の元へ僕は歩いて近づいた。
「君達、噂話は小声でやった方がいい。君達の言う悪魔に目をつけられたらどうするんだい?」
「ひ、ご、ごめんなさいっ!」
2人組は走って逃げていった。僕は話している間、2人組に呪いをかけた。必ず、1日1回は僕の噂をしないと自殺するというものだ。僕の情報は噂で広まっていてくれた方が助かる。事実だと信じ込む人が多い分、裏を突きやすいかるだ。
こうして僕は教室へと向かった。
いつもは僕のことを無駄に貶したり、殴ったりしようとするというのに、今日は静かだ。これだけ反抗的じゃなくなれば、多少の支配はできるだろう。
「操り人形」
僕は小声で唱え、魔法の糸を教室全体に張り巡らせる。そして、現在教室に存在している天使の支配が完了した。基本的な行動は個々に任せるようになっているが、僕に危害を与えることができなくなっていたり、僕の言うことを聞かないと体の一部がちぎれたりする。もし、支配が解けた場合、糸を結び直せばすぐに元に戻る。なんと便利な魔法だろうか。
「ねぇ君、今、魔法を使ったね。」
振り向くとそこには雪のような白い髪をした男がいた。なんでバレた?魔力は目に見えないというのに、なぜ?
「はい?なんのことでしょうか?」
「とぼけないでくれるかな?」
その男は僕を睨みながら言う。冷たい圧が漂う。僕はその男の目をしっかりと見ながら言う。
「僕は嘘をつきません。天使ですから。」
「そうか、自己紹介が遅れたね。僕は学年1位、リエル。よろしくね。」
リエルは笑みを浮かべながら答えた。そして、教師に声をかけた。
「こんにちは、先生。今日、レイと行動したいんですけど、いいですか?」
は?何を言っているんだ、この男は。初対面だぞ?しかも、さっき疑いをかけたばかりの天使にすることか?
教師も未来の聖天使騎士候補に楯突くことはできないようで、言うことを聞いて、行動を許可したようだ。
「レイ、よろしく」
キラキラした笑顔で言う。この教室内なら断っても問題はないはずだ。魔法の発生に気づいたというのに、なぜこいつは糸を切らないんだろうか。まさか、本気で信じているのか。
「嫌だ。だいたい、初対面だろう?」
「関係ないだろう?僕は君と仲良くした…」
「無理だ。」
食い気味に言うとリエルは困り眉をして、いかにも泣きそうな顔をして言う。
強気に言わなければ断れないと思い、丁寧な喋りをやめた。
「ダメかい?」
大体、僕は天使に動かされるほどの感情を持ち合わせていない。
せめて、とんでもない美少女を用意してくれ。その方が順位上位が寄ってきて弱みを握りやす…いや、ちょっと待て。今、とんでもない美少女を連れている訳でもないのに1人、上位のやつが釣れた。なら、こいつと行動した方が弱みを握りやすいか。
「いいですよ。」
やつの顔を見ないで答える。
「ほんとうかい?嬉しいよ!」
手を取られ、全力で握手される。なんでこんなに光の射すような顔をしているやつに握手されなきゃいけないんだ。仕方がない、弱みを握るためだ…。
マリオネットについて
この魔法、普通は1人だけ操るのが基本です。レイが頭おかしいだけです。あと普通意思のない獣とかでやった方が自然なので天使に使いません。レイがおかしいんです。
ちなみに、リエルにバレた理由は勘がバケモンなだけです。リエルが頭おかしいだけです。
レイの見た目について
元々は黒髪で黄色い眼をしていました。今は黒髪に青眼です。ちなみに、髪は切る人がいないので切ってないです。虐められてる時に何回か切られてるので、今は肩くらいの長さです。前髪は邪魔だからという理由で適当に切ってます。ただ、よく忘れるので目の位置より下くらいです。(目隠れではない。)




