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今まで生きてきた中でいろんなことがあったけどこんなによく分からない状況は始めてだ。


「結婚?」

「ああ。」

「私と?」

「ああ。」

「あなたが?」

「ああ。」

「………」


何がどうしてこうなった?


「ちょっと言ってる意味がよく分からないんですけど…」

「?」


いや、何で私が『何故分からないんだ』って顔をされなきゃいけないんだ。


「そもそも、私達今まで会ったことも話したこともありませんよね?」

「この前会ったし、話した。」

「お互いのことをよく知らないし…」

「俺はあなたのことを知っている。」

「え…」


何で知ってるんだ。それに会ったって私が死にかけた日のことだろう!あと、私があなたのことを知らない!


「あの…何故私なんですか?」


正直、今私の目線の先にいる人は顔面がすごく整っている。町を歩けばあちこちから女性に声をかけられていそうなほど。いや、声をかけずともその顔を見た人が全員惚れてしまいそうなほど。

そんな相手に困っていなさそうな人が何故私を選ぶのか理解できなかった。


「俺があなたに惚れたからだ。」

「なっ……」


何を言っているんだ、この人は。

こっちが恥ずかしくなる。


「もう一度言う。佐藤スミレ、俺と結婚してくれ。」


恥ずかしすぎて顔を背けようと少し体を動かした。


「痛っ」


少し動いただけなのに激痛が走って思わず目を閉じてしまった。


ガタッ


「おい、大丈夫か?」


ん?さっきより近くで声がする。


「は、い…」


返事をしながらゆっくり目を開けるとすぐ目の前にさっきまでベッドの側に立っていた人の顔があった。


「…ッ!ち、近いです…」

「あ?あぁ、すまない。」


私がそう言うとその人はすぐに離れていった


「目が覚めたばかりなのに長話をして悪かったな。

もう今日は休め。しばらくはここでゆっくりするといい。」

「ありがとうございます。」


私はこの状況に耐えられなくてすぐに目を閉じた。

思いの外、その後すぐ寝てしまったみたいでそれからのことは覚えていない。


スミレはすぐに目を閉じ、寝てしまった。


「はぁ...…」


まだ傷が癒えていないというのに俺は何をやってるんだ。いきなり結婚の話は早かったか?

それでも、俺は早くスミレと一緒になりたい。

一緒に暮らして守ってやりたい。幸せにしてやりたい。

俺の隣で笑っていてほしい。


「フッ…こんなに誰かを思うのは初めてだな。」


コンコンッ


「失礼します。東さん、そろそろ。」

「あぁ、分かっている。」


「じゃあな、スミレ。また明日。」


俺は彼女にそう告げて部屋を後にした。

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