(夢)大黒様
〜あんころが小学2年生の時の夢〜
家(あんころ父の家、農家なのでデカい)の座敷にあんころジィが大切にしている大黒様が床の間に鎮座しています。
大人の腰丈位の大きさでニコニコ笑って小槌を振り上げ、米俵に足をかけて袋を担いでいる赤黒い金属でできた大黒様であんころは幼いながらにちょっと怖いなーと思っていました。
座敷は広くて(12畳)おもちゃを広げて遊んでも邪魔にならないので怒られない私にとっての花園でした。
その日もおもちゃを広げで遊んで楽しんだ後、いつもは片付けをしてから寝るのですが、面倒くさくなって(大黒様にちょっと悪いかな〜)と思いつつも(まぁいいや!)とそのままにして寝てしまいました。
その夜の夢で
暗闇から、ごとん、、ごとん、、
と聞こえてきてはっと気付くと座敷に座っていました。
あれ?
と思っていると、また、ごとん、、ごとん、、と音がして
普通の大人のサイズになった大黒様が歩いて来るのです。
顔は困ったような怒ったような顔をしていて、
《片付けろ!!》
怒られました。
すぐ飛び起きるともう朝になっていて、走って座敷まで行き、そっと障子の間から大黒様のあるおもちゃが散らばった部屋を覗きました。
いつも通りの大黒様だ。でもやっぱり怒ってる?
夢で見たばかりでまた動くのではとドキドキしながら大急ぎで片付けて、いつもあんころジィが大黒様を拝む時にやっているように正座をして、手をついて
「ごめんなさい!!」
と謝りました。
子供の頃は大黒様はいつもニコニコなのになんで怖いように思うのだろうと思っていましたが、大人になって大黒様の由来などを知って納得しました。
今家の神棚には違う大黒様が居ますが、神様が居る所は常に片付けておくように努力しています。
多少は融通してくれますが、だいたい片付いています。
めちゃくちゃリアルで子供だった私にはトラウマになりかける程でしたが、1ヶ月もすると普通に遊ぶようになりました。
大黒様を触ったりペチペチしたりする事はあれど、必ず片付けをしてから座敷を出るようになりましたとさ。
あんころは失礼よくないを学んだ。




