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旅する鍛冶師と勇者たち。  作者: バドライ
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カズヒコ編⑤手強い相手

前方に4頭、左右に2頭ずつ、後ろに2頭。

囲まれた状況ではいつものように冷静に判断をすることもままならないだろう。

などと考えていると前方にいる2頭のレオスウルフが飛びかかってきた。

2頭の攻撃を同時に防ぐのは無理があるので後ろにステップして回避。


――しかし、レオスウルフたちはその行動を待っていた。


背後で威嚇をしていた2頭のレオスウルフが和彦にタックルし、バランスを崩したところで全方位から一斉にレオスウルフが飛びかかってきたのだ。


爪で右手を軽く裂かれ、鋭い牙が左腕に食い込み、和彦は思わず声にならない悲鳴を上げる。噛まれた箇所からは鮮血がじわじわと流れ出した。とてつもない痛みを感じながも和彦の上にのっているレオスウルフ達を力ずくで振り払い、ドクン、ドクンと心臓が脈うつ度に痛みが増していく左腕ではなく、左腕に比べれば軽傷ともいえる右手で刀を握りしめた。


「『あの技』はまだ練習中だが…この状況では使わざるを得ないな。」


和彦は獰猛な笑みを浮かべ、レオスウルフ達を睨んだ。

レオスウルフ達はこちらの様子をうかがっているのか、和彦の周りをグルグルと回りながら歩いている。


「…『桜花乱舞(おうからんぶ)』」


和彦が技の名を口に出すと同時に、和彦の刀が目にもとまらぬ速さで振られ、

刀は円状の軌跡を描いて止まった。


その直後、和彦の刀は6体のレオスウルフに命中し、後ろにいた2頭が首を跳ね飛ばされ、左右の4頭は足や顔に刀傷を作った。


「回転斬り…俺は実践で使えると思ったんだが。」


想像より下の結果に、さすがの和彦も少々ガッカリしたが、今はそれどころではない。

だが、背後の2頭を倒したことにより、なんとか相手が全員視界に収まるようになった。

自分から仕掛ければ不利になる、と思い和彦はレオスウルフの攻撃を待った。

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