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旅する鍛冶師と勇者たち。  作者: バドライ
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初めての異世界人

水の流れる音を聞き、音のなる方向へ行くとそこには木があまりないかわりに

砂利や大きい岩があった。


「お~っ、水だッ!」

しかし、さすがに生水は危険という常識を知っているのでそこらへんの木の枝を集めて

お湯を沸かそうと思った時。


(…ん?火ってどうやって出すんだ?)


ここにはマッチもライターもない。しかし。前世の知識から

(異世界だもんな。魔法くらいあるよな!)

と思った。そこで突然小説にあった設定を思い出した。

(大体の小説って魔法はイメージが大切…とかいうよな。)

と、言う事で魔法を使おうと試みた。


「ファイアァァーッ!」

木の枝に向けて放たれた魔法は、見事命中した。


「あちゃー…木が真っ黒焦げだよ…」

あまりの威力に一瞬にして焦げてしまったが、そんなことより

魔法を使えたということに対して感動する強志であった。




その近くにいたあるパーティー。

「あそこで何か光ったぞ!」


「誰かが戦闘でもしているのかな?」

「助けに行かないのですか?」

「おらはどっちでも。」

「よし、加勢しにいくぞ!」

「「おー!!」」

何か盛大な勘違いをしたのであった。



ダダダダ……と聞こえる足音にに気付き、強志は周囲を警戒した。

(この足音はどんなモンスターなんだろう?)


拳を構えたその直後――


「助けに来たぞっ!」

剣を構えた男性が叫ぶ。

その後ろから


「でぇじょぶかぁ?」

と、大きな盾をに背負い、両手には大きな斧を持つ男性が現れ、


「ゼェ…ハァ…君達、早いよ…」

杖を持った眼鏡の男性が現れる。


「大丈夫ですかヘクセさん!」

金髪のいかにも僧侶ですって感じの服装をした女性もいた。


「あ、あのぉ…助けて頂けるのであれば剣を収めて頂きたいのですが」

「え?あれ?戦闘中じゃなかった?」


「ほらーだから僕は多分違うっていったじゃん…」

「いやいや、ヘクセ、あっしはそんな事一言も言われた覚えはありやせんよ」

「私もです…」

「バレてしまったか…フッフッフ…」


(うわぁ、なんか濃い人に囲まれてる…)


「ところで君、名前は?」

「あ、はい。えと、僕の名前は鍛治野 強志(かじの つよし)といいます。」

鯵は美味し(アジはうまし)?」

「カジノツヨシ、ですよ。まったく、ジェイマーさんは最近聞き間違えが多いですね…」


「冗談だよ、冗談。珍しい名前だね。さて、名乗られたからにはこちらも自己紹介しよう。

まず、俺の名前はジェイマー。平民だから名字は無い。んでこっちが」


「おらはカインつうもんだ。おらも平民生まれで名字は無いけど、大丈夫かぁ?」

「あ、全然大丈夫です!」

「んだらよがっだ。」

「カイン…また君方言がでてるよ。さて、僕はソシエール・ヘクセだ。貴族生まれだが、気軽にヘクセと読んでもらっても構わないよ。最後にこの僧侶が…」


「ヴェリテ・サクロと申します。私はシスターになったので名字を神より授かりました。」

「へ、へぇ…」


「ところで君、さっきは何をしていたんだい?」

「じ、実は…」

ジェイマーに説明すると、


「なんだ!そんな事が!ここの水は綺麗だから大丈夫!飲んでお腹を壊したことがある人は今までに1人しかいない!」


「うっ…」

(あれ、若干ヘクセさんの顔がひきつったような気が。)


「俺達はちょっとここの水を汲みにきたんだ。よかったら君も飲むかい?」

「…!ありがたく頂きます!」


こうして、僕はちょっと変わった四人と出会ったのであった。

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