キングトロールとの遭遇
ジェイマー達の部屋では和彦による作戦の説明が行われていた。
「…という作戦だ。質問はあるか?」
「はいはい、は~い。」
「ヘクセか。なんだ?」
「僕は魔法以外のなにで攻撃すればいいんだい?トロールは魔法攻撃が効きにくいんだろう?」
確かに、とジェイマーがうなずいた。
「は?効きにくいって事は全く効かないわけじゃない。何度も攻撃しろ。」
「いや、そういう事じゃなくて…」
「そういう事だ。」
かなり強引に押し切る和彦。だが、本当に今回はそれしかない。
「ほかに質問はあるか?」
しばらくの間、誰も言葉を発することがなかったので質問がないと思った和彦。
「なら、もう行くぞ。」
部屋を出た彼に続いて全員がそそくさと退室した。
道中は不安になるほど静まり返っていた。
「やっぱり狩られてるんだね…」
「俺、ちょっと不安になってきたかも。」
「おらもだよ…」
「ま、皆そうだよね。僕も不安だけど僕達なら倒せると思うよ。」
ヘクセの言葉でわずかに緊張がほぐれた。
「私もそう思います!」
「最初からダメだと思っていたら何もできないでござる!」
「ああ。結局は精神論だが、気合が必要だということだ。」
「あれ?意外と和彦って熱血なの?」
「フン。俺がそう見えるのならお前は病気だ。」
普段の冷静な和彦からは考えられない発言に、強志は和彦も緊張している事を悟った。
「グオオォォ!」
「どうやら相手から来てくれたようだな。」
和彦が指をさす方向を見ると、緑色の巨人…キングトロールが地面を揺らしながらダッダッダッと
走って来ていた。
「あっ…後ろから何か来ています!」
「3体のトロール…情報通りだね。」
ヘクセが少し厳しそうな顔をしながら言う。
「ああ…だけど、絶対勝とうぜ!」
ジェイマーの一言で全員の士気が高まる。
「油断すんなよッ!」




