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神宮寺 真冬  作者: 闇雲
10/16

ファンデーションの砂漠に閉じ込めて②

袋布 斎造。

1972年東京都生まれ。

九十島芸術大学の洋画コースを卒業後、『本当に真っ白なキャンバス』を求めてこの片田舎にやって来た。

その際、妻・袋布 哀那(旧姓:川原 哀那)と出逢い意気投合、その後結婚。

しかし哀那は結婚から間もなく死亡し、独り身に。

以降は街の外れにある『廃墟』で創作活動を続けている。

「……この男について取材したくて、でも一人だと怖いから私に頼った……ってことだよね。

確かに私にはそれだけの実績がある。」

「……袋布はきっと『大きな秘密』を隠しています……。

私は彼を取材することで多大な利益を得られるでしょう。

その利益の対価は金銭では到底払いきれないでしょう。

しかしアナタは金銭や実利ではなく、『情報』に真価を見出だしている……。

私はこれが互いにとって有益な経験になると思い、アナタを誘ったんです。」

間違ってはいない。

確かにこの斎造という男のことはとても気になる。

何故かは解らないが、とかく彼女の『勘』が杮に同行すべきだと告げてくる。

「……分かった、同行する。」

それを聞いた杮はあからさまに嬉しそうな顔をした。

他人の思惑通りになるのは気に食わないが、最優先は知識欲だ。

口角をヒクヒクさせながら、真冬は熱々のカフェオレに目をやった。

自分色に染めたくなるまっさらなキャンバス───。

彼がこの街に来た理由には、共感せざるを得ない。

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