蛇足 登場人物紹介と後書き
蛇足です。
〇瀬戸花梨
この物語の主人公。前日譚の『A君と色が無い世界』の主人公の『私』でもある。
言ってはなんだが、メンがヘラっていた女の子。
前日譚の所業がアレすぎて、いいところもあるけど総合的に見ると地雷みたいな性格になってしまった。
正直阿部君は今からでも遅くないから縁切りした方がいいんじゃないかなと作者は思っているが、そうなるとこの女の敵みたいな人間がメンがヘラった状態で野に放たれるという恐ろしい事態が起きる可能性があるのでやっぱり阿部君には尊い犠牲になってもらうしかない。
本編後は、結局ハニトラ妨害作戦に夢中になりすぎて他の事ではまた阿部君に負けるんじゃないかなぁって作者は思っている。
ちなみに阿部君に振られた女の子の傷心に付け込んで口説くという作戦を取らなかったのは、阿部君に振られたからと言って自分になびくようなのはなんか妥協されたみたいで嫌というものすごいアレな考え方によるもの。
年齢はこんな性格中学生でもないと許されない気がするので中学生ぐらいのイメージ。
外見は特にイメージは決まっていないので読んだ人の好きなように想像して欲しい。
〇阿部瑠人
花梨の幼馴染のいけすかないイケメン王子様。だったはずなのだが書いている内にただの純情少年(ぼかした表現)になってしまった。これは他に出てくるキャラが花梨とか車掌さんしかいないせいであり、きっと花梨以外の同級生とかには王子様している。
花梨が来るって予感がしたってだけで一年間待っていたとか、憎しみや恨みで喜んでいるとか、ちょいちょいちょっと気持ち悪いなって部分はあるが、まぁ自分を殺したような奴を気遣っている辺りいい人だとは思う。ただ花梨のヘイト稼ぎの為に好きでもない女に優しくしていた部分は本当にどうかと思うから、一回死んで正解だとも思う。
本編後も花梨に振り回されるんだろうなと作者は思っている。
年齢は花梨の同級生なので当然中学生ぐらいのイメージ。
外見は好きなイケメンを想像して欲しい。
ちなみに二人の名前は聖書のカインとアベルの逸話から取っている。
〇八羽さん
好きな男の子に怪談を話すという謎ムーブを決める女の子。
全然出番はないが実は創作した怪談が現実化するという自身は気付いてない謎の能力がある。
散々怖くないとディスられた悪夢駅も実は彼女の創作怪談だったりする。でも電車の運行方法だけは怖いと思う。
自分の創作怪談のせいで告白もしないうちに失恋するという悲しいことになってしまったが元々脈なしだったのであまり引きずらず強く生きて欲しい。
ちなみに『A君と色が無い世界』で花梨と仲良くなっていた子でもあるが、ほとんど花梨から言及がない辺り花梨の女の子に対する好きという感情はなんというか酷いことが察せられる。
〇車掌さん
フランクな口調で人情にあふれたいい怪異。
でもこの怪異が乗っている電車の運行方法自体はめっちゃ怖い。
普段話し相手があんまり来ないので阿部君を送り出した時は内心寂しかったが、本編後たまに阿部君が夢で迷い込むようになったのでまぁそこまで寂しくはならなかった。
〇あとがき
実はこの作品は夏のホラー2020に出すつもりだったんですが、全然ホラーにならないなと最初の方で気付いて一回書くのを諦めた作品です。舞台が駅なのはその名残です。
その後、『A君と色が無い世界』を書いたのですが、やっぱりホラーにするためとはいえバッドエンドで終わらせたままなのはなんだか可哀そうだなと思って、キャラ設定を流用して再びこの作品を書き始めました。
一回諦めただけあって書くのが難しく、二か月ほど書くのに時間がかかりましたがなんとかハッピーエンドにこぎつけられてよかったです。