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町
「フフフ。誰も王女とは解らないだろ」
ニヤリと笑うラン。( ̄▽ ̄)V ニヤリ
黒いサングラス(別名:性別反転サングラス)超スーパーレアアイテムを着けた事により、
筋肉がムキムキの男になっていた。
だが、服装がピンク色で、フリフリのスカートを着ていたので、
町に人から変な目で見られていた。
「さぁー。久しぶりの外。何して遊ぼうかな~。ルンルン~(^-^)/」
ピョンピョン跳ねて、美味しそうな匂いがする方に走った。
町には沢山のお店が賑わっていた。
ハチマキをしたタコ男が火力が弱くなったので、小さな赤ブタを叩いて怒らせ、火を吹かせた。
そして、8本の手でフライパンを炒めたり、包丁で切ったり、盛り付けをしたりしていた。
「この剣はどうですかー良く斬れますよ」
緑の液体状の人形が呼び込みをしていた。
すると、自分の手を出していきなり、腕を斬ったのである。
ドバーーーっと緑の血が地面に飛び散って、腕が落ちた。
「どうです。お客さん良く斬れるでしょ。」
笑顔で剣を進める店員だったが、お客が興味なさそうに通り過ぎた。
「ちぇ。リターンボン」
地面に落ちていた腕が、斬った所に戻って元通りになった。
ランは、色々な店を見ていたがお目当ての団子屋を見つけて、買い物をした。
「これこれ~。美味しいだよなぁ」
1本の団子を食べた。
「モグモグ。・・・・ドカン」
口の中で爆発して煙が出たが、誰も気にしていなかった。
見慣れた光景のようだ。
「爆発すると、口の中が甘くなって、さらに美味しくなるんだよね~
止められないわ」
2本目の団子を食べようとすると、空から降りてきたモンスターに釘付けになった。
黒い翼とトカゲの尻尾が生えている顔がイケメンの男だった。
「カッコイイ・・・・翼」
ランは羽フェチだったのである。
羽や翼の色は、白など色々あるが、黒は珍しい色だった。
無意識に近づくラン。
そして、惚れ惚れする目でじっと翼を見つめる。p(*´д`*)q
「何か私に用ですか?」
「欲しい」
思わず自分の欲望を言ってしまったラン。
「え!!」
黒い翼の男は予想外の言葉を聞いてビックリした。
「違うの違うの。あなたじゃなくて」
必死に身振り手振りで、誤解を解こうとしたが、持っていた団子が中を舞った。
「あーーーーw(゜□゜)w」
スローモーションで落ちる団子を必死で取ろうとするが、地面に落ちた。
「ドカン」
地面に触れて、団子が爆発した。
「キャァーーーーーーーー(>_<)/」
と驚いて後ろに倒れるラン。
「ストップタイム」
イケメンの男は、魔法を唱えた。
すると、今にも地面に落ちそうな止まっているランを元の位置に戻して、時間を進めた。
「イターーって・・・あれ? 痛くない」
「大丈夫でしたか?」
ハンサムな男のドアップを無防備な状態で見たので、何も言えずコクコクと顔を赤くして頷いた。(//△//)
「それでは失礼」
ニッコリ笑って去る。
「どうしたんだろ。私。ハァハァハァ。ドキドキが止まらないよp(*>ω<*)q」
手を胸に当てて呟いた。
「どうしよう~病気かなぁ~?」
なぜ自分がこうなったのか解らず困惑するランだった。
だが、無意識に黒い翼の後を追った。
ダンジョン
「さて、この後は何しようかなぁ」
考えるカツ。
(やっぱり、敵が来た時に大砲や爆弾みたいな防衛機能が無いとダメだな。
だって、俺弱いもん。)
青い丸い玉に触って防衛を選んで、スクリーンに表示させた。
「大砲とかないんだなぁ」
「大砲って何何?」
興味深々のリング。
「防衛施設の1つで、攻めてくる敵に大ダメージを与える武器さ」
「だったら、サベコマを使うと良いピョーーン」
「サベコマか。これだな」
名前:サベコマ
購入価格 :1000G
運用コスト:100G
ダメージ :1000
速度 :3分に1回
説明
・ティラノサウルスの頭の骨で、口から炎を出す。
・防衛モンスターで、一直線上に3マス分の魔道砲(属性:炎)を打つ。
ただし、直ぐにねむってしまうので起こす必要がある。
「うわぁ。高!! 1000G もするのか。しかも運用コストも高い。
ただ、HPが高いモンスターは無理だけど、ランクCのモンスターなら1発で倒せるな。
他のも見てみよう」
名前:スイカ砲
購入価格 :250G
運用コスト:10G
ダメージ :1
速度 :1秒
説明
・頭はスカイ、胴体は草で出来ている。2本足で踊りながら口から種を連射して攻撃する。
「変わったモンスターだな。スイカの種を飛ばすのは、結構相手からしたら、
嫌な攻撃だろうな。値段も安いし。どっちにしろ。使ってみないと解らないな
よし。1体ずつ召喚してみよう。
ザベコマはA2、スイカ砲はB3に配置だな」
スクリーンに表示された横がABCD、縦が1234のマスに設定した。
|A|B |C |D |
1| | | | |
2|ザ|X| | |
3| |ス| | |
4| | | | |
「カツカツ 何でA2とB3に置いたの?」
「それはB2の地点に誘い込んで、十字砲火をするためさ。」
「十字砲火?」
「別名、クロスファイアと言って、2つの射撃が交差する事で、敵は逃げ場が無くなり
沢山の敵を倒せる戦術さ」
「ヘェ~。そんな戦術があるんだ。凄いのだ」
「そぉお?」
褒められて照れるカツ。
「じゃ。B2の地点に何か作るの?」
「良い質問だ。穴を掘って溝を作るんだ。」
「溝?」
「そう。敵が攻める時に、一旦下に降りてから上に登らないといけないから、時間が掛かる。
その時に、上から攻撃すれば相手を簡単に倒せる事が出来るんだ。」
「うーん。そんな簡単に倒せるの?」
「まぁ。みてな」
自信満々のカツだった。
「モンスターを召喚する前に、溝を先に作ってしまおう。
普通だと長時間かかる作業だが、俺はモグラだから直ぐに出来るんだなぁ」
「ホレホレ、ホレホレ、ホレホレ、ホレホレ」
B2の地点に、4回土を柔らかくする魔法を唱えた。
そして、土の色が白くなった所を穴を堀り始めた。
作業は5分で終了した。
「ふぅ~。こんな感じでいいか。コルチェ」
カツは地上に一瞬で戻った。
「今度はモンスターを召喚しよう。」
ボタンを押した。
すると、2体のモンスターが召喚された。
とある山道
山道を2列で50人の商団が商品の荷物を持ったり、荷台を押していた。
「おい」
角の生えたペガサスの馬車に乗り、バッタの顔で口ばしがあるモンスターが言った。
「ハ」
移動が快適な細い亀に乗った隊長のネズミが近寄った。
「大丈夫だろうな。例の物を素早く運ぶために危険なルートを通っているのだぞ。
それに、ココはグール山賊の縄張りだ」
「腕利きの者を揃えたので、大丈夫です。我らネズミ傭兵団にお任せを」
二人が話していると
「ウッ」
護衛をしていたネズミが赤い炎の矢に胸を射抜かれて、細亀から落下した。
「敵襲だ。守れ守れ」
「ひぃいいいい」
バッタ商人は震えて馬車の中に入った。
青い氷の矢が途中まで一本だったが、分裂して氷のツララが複数のネズミ達に刺さって、バタバタ倒れていった。
また、あるの者は黄色の雷の矢を避けたのに、矢が追ってきて命中すると感電して倒れた。
隊長は部下の叫び声が次々に聞いて、焦った。
「このままではいかん。魔法封じの陣だ」
隊長ネズミ魔法を唱えた。
薄い青で、中が見える液体がドーム状に広がり、ネズミ達をすっぽり覆った。
すると、遠くから攻撃してきた矢が液体に触れて、しんなり落ちて全く効かなかった。
「すばらしい。早くからこの魔法をやればよかったのではないか?」
馬車から顔を出して目を輝かせて言った。
「魔力の消費が激しいのです。そして、陣の仕上げだ」
さっと、右手を上げるとネズミ達が自分達を守っている魔法陣に魔法を唱えた。
液体が固まり、氷になった。
「おお!!何だこれは?」
「氷らせて強度を上げたのです。」
「ほほほほ。これで安心か」
「ハ。このまま普通に進軍しましょう。攻撃は効かないので」
自信たっぷりの隊長ネズミ
魔法陣の外から、山賊達が近づいて直接攻撃を仕掛けたが、全く陣を破る事が出来なかった。
「くそ~ 効かねぇ~。」
「どけ。俺がやる」
黒色の牛が、巨大な斧を持って前に出た。
「黒牛様。大丈夫ですか?その魔法陣はめちゃくちゃ硬いですよ」
「フン。俺にかかれば楽勝さ。
魔法は効かねぇみたいだが、これはどうかな」
ニヤリと笑う黒牛。
「10倍化武器」
持っていた巨大な斧がさらに10倍の大きさになった。
なんと高さは10m(ビル3階建てくらい)の大きさ。
「!!!!!!!」
ネズミ達は、あまりに大きくなった斧を見上げてビックリした。
「おらよ」
黒牛は斧を振り降ろした。
「ギギギギギ」
魔法陣と斧がせめぎ合いをしていた。
「皆の者。さらに魔法陣を強化するのだ。」
「ハ!」
ネズミ達は一斉に魔法を唱えて強化を行った。
「かかかっか。なかなかやるな。だがこれはどうかな」
「10倍怪力」
斧を持っている手が、10倍の大きさになった。
「これで終わりだ。」
黒牛は斧に力を込めて振り下ろした。
「うぉ~~負けるなぁ」
必死な形相のネズミ隊長
「ギギギ・・・・・ボン」
「ば、ばかな」
結界が壊れ、隊長が真っ二つに斬られた。
「ハハッハ。余裕だなぁ」
斧が元の大きさに戻って、肩に担ぎながら得意そうに言った。
「うぁああ。隊長がやられた。逃げろ~」
「おい。ワシを守れ。高い金を払ったんだぞ」
「知るか。命の方が大事だ。」
護衛のネズミ達は我先に逃げていった。
「誰が逃げて良いと言った」
黒牛が斧をブンブン回して、ねずみ達の首を刈っていった。
「ぎゃあああ」
「助けてくれ」
尻餅をついて、命乞いをするネズミ。
「お前は俺様のために何が出来る?」
血がたっぷりついた斧を顔に近づけた。
「な、仲間になります。何でも命令して下さい」
「あ、そう。何でもねぇ。じゃ。俺様のために死ね」
「うぐぐぐぐ」
ネズミの体をズタズタに切った。
他のネズミ達も一人残らず、山賊達に殺された。
一人残された商人。
「金、金ならやる。助けてくれ!!」
「金は好きだぜ」
ポンとお金が入った袋を地面に投げた。
「助かる~ じゃ~」
ペガサスにムチを入れて飛んで行った。
「ロデオナイツ」
斧の周りが黒い炎で覆われた。
そして、ハンマー投げの様にクルクル回転して投げた。
「ふぅ~~~なんとか助かった。全く使えない奴らだったな。大損だ全く。
・・・・何だあれ?」
商人が口にした最後の言葉になった。
黒い炎が猛スピードで接近し、ペガサスもろとも斬られて、燃え、落下した。
「金よりも1番好きなのは、殺しだぜ。ククク」
黒牛は、戻ってきた血の付いた斧を舐めながら笑った。
「!!何だ!!」
黒牛達を覆う虹色の結界に包まれた。
「フン。まだ生き残りがいたか。しょうもない同じ魔法を使いおって」
「10倍武器」
斧が10倍の大きさになった。
ところが、結界も斧の大きさになった。
「おららーーー」
地面に振り下ろした。
だが、結界は衝撃を吸収して壊れなかった。
水を斬る感覚で、全く手ごたえがなかった。
「何だこの結界は。こうなれば10倍怪力」
持っている手の大きさが10倍になって、振り下ろした。
「どうだ」
地面が陥没したが、結界は無傷だった。
「!!!!!」
黒牛の視界に入ってくる者達がいた。
「あんたが、グール山賊の若頭、黒牛かい?」
銀色の仮面を被った黒い翼の者が言った。
「おめぇは誰だ?」