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79.『屁こき騒動』/『距離感』
『屁こき騒動』
学校から帰ると、僕のパパが部屋着のままで玄関前に立っていた。
「どうしたの、またママと喧嘩?」
「まあな。目の前で屁をこいて『地球が腐る』って言い争って、今ここに……」
僕は呆れ、「すぐ謝ったら?」と言った。すると、
「とんでもない。屁をこいたのはママだぞ」パパは少し怒った顔で言った。
『距離感』
目ん玉一つしかない小さい妖怪はある時言いました。「目が一つだけって不便さ。微妙な距離感が分からないから、物を掴みづらくて」。
しかし、目が二つの大きな妖怪はため息をつきます。「お前は可愛いからモテてる。でも俺は、片思いの子に気づいてもらえない。距離が分かっててもいい事無いよ」