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114.『妖精1』/『妖精2』
『妖精1』
ストーブの中には妖精たちがいて、一生懸命働いてるんだ。
「あら可愛い」
だから、ストーブに埃がたまってても妖精がきれいにする。一日経っても改善されないのは彼らが疲れてるからで、放っておけばいいよ。
「いいから早く掃除しなさい」
『妖精2』
カーペットにも妖精がいてね。
「またその話?」
小さいのがたくさんいて、人間の髪の毛や食べかすを食べてくれるんだ。そうして彼らは増えていく。だから掃除はしなくても……
「それはダニでしょ? あんた、掃除する気一切ないわね?」