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101.『鵺』/『空気』

   『鵺』

 ぬえという妖怪がいる。色んな生き物の体を持っていて、本人にも一体いくつの動物の体が自分を形成しているのか、分からない。

 鵺は欲があっただけだ。人気者になりたいという、ただそれだけだ。

 どれだけ動物のいい所を集めれば皆に好かれるだろうか。疑問は尽きない。




   『空気』

 黒いスーツを着た集団がある家に押し掛けている。僕は、そんな怖い所へ行くことになった。

 家に入ると、全員がうつむいて沈んだ表情をしている。

 僕は元気な挨拶を大事にしている。だから大きな声で、「おはようございます!」と言った。

 ここが葬式場という場所であることを知ったのは、そのすぐ後だ。

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