1/3
君を救うその日まで、何度だって戦い続ける。
森の中を二人は駆ける。
また失敗してまった。
また彼女は……殺されてしまう。
今回は、あの女と出会ったことがまずかった。
原因が分かっているだけいいだろう。
背後から声が聞こえる。
「殺す…殺す殺すころすこロすこロスコロスコロスコロス!」
呪文のように吐き続けるその言葉に、全身に鳥肌が立つ。
シャキィィン!
彼女に向けられた刃を背中で庇う。
血が溢れ出る。頭がグラグラする。肺に血が入ってきた。苦しい。息ができない。それでも彼女が生きる最後の瞬間を、この目で見届けなければならない。そう思い、目を見開いた。
俺の目に写ったのは、心臓を後ろからさされた彼女の姿だった。
彼女の口が動く。
何も聞こえない。
何を言おうとした?
愛らしい彼女の顔が、苦痛に染まっていた。
それでも彼女は、微笑みかけてくれた。
だから俺は思った。
次こそは、必ず彼女を助けて見せる。
かなり影響を受け過ぎかな?