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ファンブル転生 ~未来の悪役、破滅回避を目指してTRPG世界を冒険する~  作者: イズミユキ
第2話/転生1年目、4の月(光の裏月)上旬/泣く子も笑う山賊団
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シーン1-5/チュートリアル

★戦闘開始



★【先制力】判定


「ヘッヘッヘ。まずは【先制力】判定からだ! 相手の運命を上回った方が、先手を取って相手を叩けるってわけさぁ! 行くぜぇ!」


 山賊団の掛け声と共に、俺達全員の頭上にダイスが現れ回転する。ブレイズ&マジックのルールに則るならば、このダイスロールに勝利した陣営が先に敵陣を攻撃できるはずだ。

 全員のダイスロールが終わり、その結果がイメージとして脳内に浮かび上がる。果たして勝敗は――。


先攻陣営:チュートリアル山賊団

後攻陣営:ゼノ、ディーチェ


「げっ、こっちが後攻かよ!?」

「ヒッヒッヒ。この戦い、俺達の勝利だぁ!」

「フッフッフ。あまり気を落とすなよ、兄ちゃん」

「くっ、無駄に優しいのが逆に腹立つわね……! っていうかゼノ、あなたの出目ちょっと酷くない!? 2ゾロって!」

「ううううるさいな! そういうディーチェだって3ゾロで期待値より低いじゃんか!」


 先攻を奪われた動揺から言い争いを始める俺とディーチェ。その様子を見て、山賊団の頭が肩をすくめる。


「ヘッヘッヘ、まあ落ち着けよご両人。旅の連れは大事にするもんだぜぇ?

 とはいえ先攻は譲らねぇがな! さあ、戦闘配置だ!」


 各々の得物を手に、戦場に展開するチュートリアル山賊団。その配置は、3人全員が前線エリアに立つという形になっている。これは……かなりマズい展開ではないか?

 案の定、先攻陣営の配置完了と同時に俺とディーチェは短距離を転移し、前線エリアへと引きずり出される。



★戦闘配置(ゼノ視点)


敵陣エリア

 配置なし


前線エリア

 山賊団の頭、山賊団の手下A、山賊団の手下B

 ゼノ、ディーチェ


自陣エリア

 配置なし



「わ、ちょっ!? なんで勝手に前線エリアに出されるわけ!? 私、後衛なんだけど!」

「落ち着けディーチェ! 後攻陣営は、前線エリアに敵の人数の半分以上(端数切り上げ)を配置するってルールがあるんだ!」

「ヘッヘッヘ、その通りよォ!」



★セットアッププロセス/1ラウンド目



「ヒッヒッヒ! さあ、セットアッププロセスだ! 俺達チュートリアル山賊団には、特に宣言はないぜぇ?」


 なるほど、こういう感じで戦闘の儀式が進むのか……脳内でゼノのキャラクターシートを参照するが、どうやらセットアップの能動的な行動はないらしい。

 ラウンド間持続する攻撃力の強化効果(バフ)でも取得していれば使っておこうと思ったのだが。


「それじゃあ、私から宣言! はぁぁぁ……《フィジカルエンハンス》!」


 宣言と共に、ディーチェがサブクラス"練技使い(エンハンサー)"のスキルによる独自の呼吸法で肉体を活性化させ、自身の身体能力を向上させる。

 《フィジカルエンハンス》の効果はそのラウンド間に行なう【肉体、感覚、防御行動力】判定の達成値増加。効果量はスキルLv依存だが、【防御行動力】判定で山賊団からの攻撃を回避できる可能性もある。

 一方で、多少の不安もあった。エンハンサーは前衛での直接戦闘に向いたサブクラスだ。ディーチェは自分は後衛だと言っていたが、何か工夫や狙いがあるのだろうか……?


「フッフッフ! お次は先攻陣営のメインプロセスだ! 覚悟しな、ご両人!」


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