表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ファンブル転生 ~未来の悪役、破滅回避を目指してTRPG世界を冒険する~  作者: イズミユキ
第2話/転生1年目、4の月(光の裏月)上旬/泣く子も笑う山賊団
13/65

シーン2-1/成長

 PCの成長。読んで字の如く、自分が操るPCの能力を伸ばし、より強く成長させる処理だ。

 ブレイズ&マジックでは、敵を倒したり、セッションを終えた時に報酬として獲得できる"経験点"というリソースを消費してキャラクターを成長させられる。成長処理を行なうと、そのキャラクターの能力値などが上昇する他、取得できるスキルの数も増加する。



★成長処理の流れ

①メインクラスLv(レベル)の上昇

②メインクラスのスキル取得

③サブクラスLv(レベル)の上昇・サブクラスの新規取得

④サブクラスのスキル取得

⑤能力基本値の上昇

⑥能力基本値、能力値、副能力値の再計算



「――っていうのが、ブレイズ&マジックにおけるPCの成長処理の手順だな。

 メインクラスLvを伸ばす。サブクラスLvを伸ばす。Lvを伸ばしたクラスのスキルを1Lvずつ取る。能力基本値を伸ばして諸々の数値を再計算する……この4つが、成長の基本になる」

「なるほどなるほど。いやー、経験者のガイド助かるわぁ」


 山道脇の手頃な大きさの岩に再び腰掛け、PC成長についてディーチェに解説する。

 初心者は温かく丁寧にサポートして、界隈の裾野を広げるべし。それが公式に利益をもたらし、巡り巡って自分達ユーザーへの還元に繋がるのだから。

 TRPGを教えてくれた先輩の言葉を思い返しつつ、俺はディーチェと共にPCの成長を開始するのだった。



「……よっし、こんな感じね!」


 一足先にキャラクター成長を済ませて地図を確認していた俺の耳に、成長を終えたディーチェの声が届く。


「成長おめでとさん。性能確認も兼ねて、お互いのビルドについて共有しとくか」

「わかったわ。じゃあゼノ、私の順番で報告会ね!」


 首肯を返し、自身のキャラクターシートを思い返しながら説明を開始する。


(ゼノ)のクラス構成は、成長して"アタッカーLv4/サムライLv4"。

 基本、前線エリアで戦う剣士ビルドだ。【肉体、精神、器用】の能力値が高めだけど、【幸運】能力値が低いせいで【革命力】は2点しか持ってない」

「ほうほう……【革命力】ってあれよね。ダイスロール増やしたりできるやつ」

「ああ。"ダイスロールの増加"と"判定の振り直し"に使用できる、運命を覆すための力……っていう設定の切り札」


 TRPG界隈ではそういった状況を覆すための切り札を"ヒーローポイント"と呼ぶ事もあるが、今はあまり関係ないので説明を省略しておく。


「で、俺はその【革命力】が極端に低い……というか最低値しかない。その代わりに【幸運】と【感覚】以外の能力値は普通~高めで纏まってるから、出目の事故に気を付ければ安定して性能を発揮できると思う。

 あとは3体まで殴れる範囲攻撃スキルもあるから、敵が多くてもある程度は対応可能……ざっくり説明すると、そんなところかな」

「おっけー、説明ありがと。次は私の番ね」


 待ってましたと言わんばかりの勢いで自身の性能を解説し始めるディーチェ。俺はそんな彼女に、自分が初心者だった頃を思い出しながら……内心で頭を抱える羽目になる。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ