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シェリーvs謙2

 1ラウンド目と同様、僕はガードをしつつ間合いを詰めて佐山さんは間合いを取り、中距離技で牽制する。弾速にも慣れてきてガードミスの数はかなり減っている。


 少し間合いを詰めれたと思ったら、ジャンプやステップも混ぜて相手が中距離技を撃ちづらい状況を作る。佐山さんは立ち回りが堅く、中距離技を撃つタイミングを変えてきたり、中距離技がギリギリ当たる辺りまで間合いを取る。


 1ラウンド目はリロードアクションがされるタイミングを狙って一気に間合いを詰めていたが、2ラウンド目は少し立ち回りを変えてみた。


 ガードをしながら間合いを詰めていくよりも、中距離技を攻撃で打ち消していく方が間合いを詰めるのは早い。しかしガードならspゲージをためれるが、中距離技を攻撃で打ち消してもspゲージはたまらないのがデメリットだ。


 それでも1ラウンド目よりかは遥かに早く間合いを詰めることができた。そして近距離と中距離の間辺りまで詰めれた瞬間に一気に間合いを詰めた。


 佐山さんは近距離戦になるとガードを固める癖がある。1ラウンド目にもタイムアップの少し前に、僕が一気に間合いを詰めた時もすぐに間合いを取るのではなく、ガードを固めていたのだ。


 佐山さんは思った通りにガードを固めたが、ガードを固めるのを読めていたので投げ技を繰り出す。


 投げ技は綺麗に決まり、ダウンしたところにコンボを繋げた。HPの半分辺りまで削り、ダメージリードを取る。


 僕はその後もガードを固めて、相手のミスとリロードアクションを待った。佐山さんはコンボを食らった後にすぐに間合いを取り、中距離技で牽制する。


 中距離技を攻撃で打ち消すのとガードでspゲージをためるのを交互に繰り返しながらジリジリと間合いを詰めていく。


 タイムアップまでの残り時間が半分の30秒になり、このままでは佐山さんは2ラウンド目を取られてしまうので、佐山さんも少しずつ間合いを詰めた。


 佐山さんはリロードアクションにならないように中距離技のタイミングを遅らしていき、僕は焦らずに中距離技を対応する。


 近距離と中距離の間辺りの間合いになり、先程と同様に一気に間合いを詰めていく。癖はまだ治っておらず、佐山さんはガードを固めた。


 近距離になりガードに対して投げ技を繰り出し、佐山さんはガードを辞めて間合いを取ろうとしたが反応が遅れてしまった。投げ技が決まり、先程と同じコンボを決めてHPを削り切った。


 佐山さんの癖を見抜いて、無事に2ラウンド目は取ることができた。


 ファイナルラウンドが始まる前に佐山さんが口を開いた。


「西条君、私にある何かの癖を見抜いたね」

 

 僕は少し困ったように返事をしてしまった。


「え……えっと」


 正直、1ラウンドだけで癖を狙っているのがバレると思っていなかった。


 そして、ファイナルラウンドが始まった。

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