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第7話 ようこそ我が家へ

場所:始まりの宿、入口


ミルラ「じゃじゃーん、ここがひなちゃんの住む家です!」

ミルラ「さっそく入りましょー」


ひなた「…え?」

ひなた「一軒家じゃないの?」


ミルラ「まあまあ、そんなコト言わないで」

ミルラ「入ってみたらとっても快適なんだから」


立派な一軒家を想像していたひなたは困惑していたが

ミルラは構わずひなたをぐいぐいと引っ張って年季の入った宿屋へ連れ込んだ



女将「あら、ミルラちゃん、おかえりなさい」

女将「おや、可愛らしいお客さんが居るじゃないか」


宿に入ると女将が声をかけてきた


ミルラ「ただいまー!」

ミルラ「ほら、ひなちゃんもご挨拶して」


ひなた「はじめまして、こんにちわ」

ひなた「ひなたです、これからよろしくお願いします」


ミルラに促されて、ひなたは女将に挨拶をした

何の変哲もない挨拶ではあったが、5歳くらいの外見を考慮すると

ひなたの挨拶はとても礼儀正しく女将の目には映った


女将「へえ、なかなか礼儀正しい、可愛いおチビちゃんだね」

女将「ふふふ、こう言う子は嫌いじゃないんだよな」


女将はひなたの頭を優しく撫でながら言葉を続ける


女将「私はこの宿を切り盛りしているんだ、よろしくな」

女将「ちょっと年期が入ってる所だけどさ、住めば都と言うし良い所なんだぜ」


ひなた「つまり由緒ある宿って事ですね」

ひなた「素敵な所だと思います」


女将「へぇ、嬉しい事言ってくれるじゃないの」

女将「よし、決めた、おチビちゃんの事を守ってあげるよ」

女将「何かあったら、なんでも私に相談していいよ」


ひなた「ありがとうございます!」



場所:始まりの宿、ミルラの部屋


女将と別れた後、ミルラに手を引かれて部屋までやってきた


ミルラ「じゃじゃーん、ここがひなちゃんと私の部屋だよー」

ミルラ「今日からここで一緒に暮らすんだよー」


ひなた「わー、せっまーい、くっさーい」

ひなた「ほんとうにこんな所で生活できるの!?」


お世辞にも綺麗とは言えない宿ではあったが、それでも掃除が行き届いており

清潔な暮らしをしていたひなたも、何とか過ごせそうだと思っていた矢先

ひなたの目の前に飛び込んできたのは、とんでもない部屋だった!


ひなた「なにこれ! この積みあがった本はなに!? 本棚はないの!」

ひなた「この食べかけのものは何? わ! なんであちこちにあるの!?」

ひなた「服が散乱してるよ! 下着も放り投げられているよ!? なんか臭いよ!」


ミルラ「あらあら、ひなちゃんってば、はしゃいじゃって」

ミルラ「そんな所にいないでここで一緒におやつ食べましょー」


ひなた「ダメだよ、これ以上汚すなんてとんでもない!」

ひなた「まずはそこに正座してね!」


ミルラ「ふふふ、怒ってるひなちゃんも可愛いなあ」

ミルラ「可愛いから正座してあげるね」


ひなた「…僕が何故怒っているのか理解してる?」


ミルラ「私と一緒に暮らすのが嬉しくて、照れ隠しとか?」

ミルラ「ふふふ、そんなに恥ずかしがらなくてもいいのにー」


ひなた「ざんねん、違います!」

ひなた「部屋が汚いからです! 最後に部屋を綺麗にしたのはいつですか?」

ひなた「いや、そもそもこの部屋は掃除したことあるんですか?」


ミルラ「んーひなちゃんってば早口で良く分かんない」

ミルラ「と言うか性格ちょっと変わった? 口調もなんか違うし」


ひなた「それは僕も思った、なんか感情の制御がうまく出来ないんだ」

ひなた「何か抗えない力が働いている様な…って違う!」

ひなた「今はそんな話をしてない! この部屋の事を話しているの!」


ミルラ「あー、やっぱり怒ってるひなちゃんも可愛いなあ」


ひなたとミルラの生活は始まったばかり


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