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空へ羽ばたく第7話


ラメエルさんにうながされた先に有ったものは…いや、無かった、と言うべきだろうか。

とりあえずラメエルさんが「ここに立っててくださいー」と、いつものノリで指さした場所は、わかりやすく言うなら『床』。いや、もう、床。埃一つ無い綺麗な床。それ以外何もなし。


「あの、何もないんですけど……」

「あ〜、もうちょい右です〜。あ、そうそう!そこ!ピッと立って!」


なんだろう。レントゲン検査みたい。

そんなくだらないことを考えているうちにラメエルさんがなんかの準備を超えたようだ。


「はい!準備出来ました〜!ボタン押しますね〜!ポチッとな!」

「は?いやだから何もなーーー」


ーーー瞬間、俺は空を飛んでいたーーー


……いや、ちがうか。ロマンチックに言いすぎたな。


ーーー瞬間、俺は空から落ちていたーーー


こっちの方が正しいな。


「ってオワァァァァァァァァ!!!???」


そう。俺は紐なしバンジージャンプ、もといパラシュート無しスカイダイビングをしていたのである。


……何故。


もう絶景だった。素晴らしい青空の下に雲がある光景なんて飛行機の中でしか見たことがなかったのだから。

しかしそんなことも考えてられない。目の前に死が近づいている。


「ぐごごごごごごご!!」


顔面に叩きつけられる強烈な風が俺から言葉を奪う。


「(これは……死んだな)」


なぜ俺は天界で死ななければならないのだろう……

と、そこで俺はある違和感を感じた。

先程まで落ちていた感覚が、気づけば上っている感覚に変わっていたのである。

自分は今空を上っている………


まぁ、息ができないことに変わりはないが。


「(そろそろ息が……)」


今まで必死に堪えていたが、ただの人間である俺に長時間息ができない状態で生きるなんてのは到底不可能。このままでは窒息死確定だ。


俺は死を確信し、諦めようかとしたーーー


ーーーその時。


「やれやれ。人間は脆いな……ほい。」


突然俺の足に地面の感覚が戻った。


「!?」


あまりに突然すぎて尻餅を付いてしまう俺。

しかし地面だと思って手を置いた《《そこ》》は未だ《《空》》だった。


「ヒッ!?」


「あぁ。安心して。落ちはしないよ。」


確かに言われてみれば、まるで高層ビルとかのガラスの足場みたいな感じで、空中に座っているような状態だった。


ところで。


「あの、どちらさまで?」


先程から老人の声が聞こえてくるのだが、今まで俺ひとりで空を落ちていたはず。

そういえばさっきメタトロンさんが神様がうんぬんって言ってたよな……

もしかして。


「そう。神様だよ。イェイ!よろしくね☆」

「…………」


目の前にはピースで決めポーズを取っているお爺さん……もとい神様が立っていた。


………超展開………


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