人生が変わる第1話
初めまして。バビタナさん。と申します。
今回はこの作品に興味を示していただき、本当にありがとうございます。
自分のこの拙い文章でどこまで思いを伝えることが出来るかはわかりませんが、精一杯書きましたので、是非読んでいただけたらと思います。
夏休み。
みんなはどんな気分でお過ごしだろうか。
俺?
俺は………
引きこもりライフ満喫中でございます。
いや、まぁ夏休み前からも学校行ってないからあんま変わんないんだけどね。
しかし、今俺の前にはとても大きな問題があった。
俺は通帳の預金残高を見てつぶやく。
「か、金が無ぇ……」
そう。金が無いのだ。
これは問題だ。大問題だ。なぜなら、
「課金ができねぇじゃねぇかァァァァ!!!」
今俺がやっているのは話題のMMORPGだ。 基本無料でプレイは出来るが、課金することでもっと楽しめる。
と、いうことで。
俺、バイト始めます。
スマホで検索してみる俺。
「場所はここから近くて……給料良くて……お」
一番上にヒットしたのは喫茶店だった。
「お!?ここ、時給2500じゃねえか!!もしもし?そちらでバイトがしたいんですけど………」
職務内容もろくに読まず、給料が良いので速攻電話で申し込んでみる。
………時給がこんなに高い時点で何かおかしい事に気づかずに。
☆☆☆
俺、因幡 大地は、札幌市に住む高校2年生。夏休みに近くの喫茶店でバイトをしようかと考えている。
その喫茶店の名前は『神の雷霆』。随分と厨二臭い名前だ。
そして今日、俺はここの喫茶店の面接を受けるのである。
「緊張する……おかしくは……ないよな?」
念のため入口の前で身だしなみチェック。
……大丈夫だ、問題ない。
俺はドアノブを手前に引いて、
「すみませーん!バイト希望のーーー」
『あぁ〜!!あなたが因幡くんですね〜!待ってまし』
バタン。
勢いよく閉めた。
……整理しよう。俺がドアを開けた先には何がいたのか。………あれは……ピエロ?いや……黒い羽生えてたし……黒い羽の生えたピエロ?なんだそれ。
そんなことを考えていると、
「なんで閉めたんですか〜!!もしかして……この私のナイスバデ〜に見とれました〜?」
「あんたのその見た目にドン引いてたんだよ!!」
入口前で大声でツッコンだ。
☆☆☆
中でピエロコスから普通のスーツに着替えてきた店長らしき人物(ただし黒い羽はそのまま)。その人物は以外にも可愛らしい女性だった。
「私が店長のラメエルです〜。いや〜次のスタッフの制服どうしようか考えてて〜〜すみません〜」
「いえ………それが…制服……」
「何か変でした〜?」
「………奇抜な発想だなぁ、と」
淡い栗色のショートヘアーの女性、ラメエルさん(外国の方かな?)は、身長は165くらい。出るとこは出てて絞まるとこは絞まっているなかなかにeroticなbodyをしていた。スーツがピチピチで目のやり場に困……………背中の黒い羽を含めて、目のやり場に困る。
「えっと………その羽は…」
つい耐えきれずに聞いてしまった。すると答えは以外にも簡単だった。
「あぁ、これはただの堕天使の羽ですよ〜」
「お世話になりました。失礼します」
なんだ、ただの痛い人か。
「ちょちょちょ!!待ってください!話を聞いて!!」
帰ろうと背を向けると、俺の左手をとてつもない力で握られた。砕けそうです。
「私は堕天使なんですよ!ね?黒い羽が生えてて当然でしょ?」
「そうですね。そういう設定なら羽が生えてて当然ですね」
再び背を向けて、今度は捕まらないように走って出口に向かった。が、見事に先回りされた。逃げられない!
「はぁ……まあ、わかりましたよ。その設定でいきましょう。」
「絶対信じてない………まあいいです〜。とりあえず面接を始めますね〜。えっと〜、お名前は〜?」
「因幡 大地です」
「年齢は〜?」
「17歳です」
「彼女は〜?」
「いません」
「あなたは神を信じますか〜?」
「ありがとうございました」
因幡は逃げるを選択した!しかしモンスターに回り込まれてしまった!
「なんでそんなに信じてくれないんですか〜!!」
「バイトの面接先で神を信じるかって聞かれてなんて返せばいいんですか!!」
「『はい』か『いいえ』でいいじゃないですか〜!!」
「『いいえ』」
「きぃ〜!!起こりました!ラメエルさん起こりましたよ〜!!ぷんぷん!」
わかり易く地団駄を踏むラメエルさん。……一瞬可愛いと思ってしまったが、落ち着け。この人はヤバイ。
俺は諦めて話を聞くことにした。
「で、その神を信じる信じないがこの喫茶店にどう影響するんですか?」
するとラメエルさんは「よくぞ聞いてくれました!」と言わんばかりの笑顔で、
「この喫茶店には裏の仕事があるんですよ〜。その名も〜『少年少女を守ろうプロジェクト』略して『SSP』〜!」
………本気でここのバイトはやめた方がいいかもしれない。