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プロローグ
~プロローグ~
「よろしくお願いします!!」
会議室に元気の良い声が響く。
プレゼンを終えたスーツ姿の男は締めの一言を唱え、相手の出方を待つ。
難しい交渉だったのか、額には汗が滲でいた。
「・・・良いでしょう。私共も興味のあった世界です。活躍すれば良い広告にもなりますしね」
思ってもない言葉、そして待っていた言葉が男の耳に入った。
「ありがとうございます!!必ず成功させてみせます!!」
男の声は先ほどの緊張した声とは変わり、喜びと興奮で跳ね上がっている。
「我々も支援は致しますが、何分そちらの世界に関しては素人です。運営は完全にお任せ致しますが・・・」
「もちろんです承知しております」
「それでは来季のレースは期待しておりますよ」
握手を交わす二人。
左手には『super GT参戦計画』といった書類を持ちながら・・・