表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
全財産をガチャに注ぎ込んだ結果、チームでハブられていた俺は成り上がる  作者: かわち乃梵天丸
第一章 全財産をガチャに注ぎ込んだ結果、なんだかんだでトッププレイヤーになる
40/54

最後の宴

「俺の春終わったー! お兄ちゃんも終わったー! 残り三日、今度の日曜が終わったらゲームオーバーだぜ! うへへ!」


「何言ってるの? 何壊れてるのお兄ちゃん! まだ三日有るんだからその間に一花咲かせようよ! メンテまでに真魔王倒してBBBの歴史に伝説を残そうよ!」


 最後の花?


 なに言ってるんだ?


「だってもうガチャを全部買った事もデュランダルを持ってる事も雪ちゃんを手に入れた事も皆にバレちゃったんでしょ? もう隠す事なんて何にも無いじゃない。メンテが来たらデュランダルも無くなるし、殆どのガチャのアイテム取られて弱くなっちゃうんだよ? 今のお兄ちゃんはこのゲームの中で最強のプレイヤーだけどそれも後三日だけなの。それなら最後にそのアイテムで真の魔王を倒したとしても誰も文句言わないと思うよ」


「お、そう言う考え方もあるのか! さすが、人生常に前向きな我が妹よ!」


「そうだよ! 人生なんて考え方でいくらでも変えられるんだよ!」


「おし! もうトール装備を持っているのも雪を当てたのも俺とバレてしまったし、隠す事は何もない! 真魔王倒しに行こう!」


「そうだよガイア君! 日曜までにトリガーを全部揃えて真魔王をガイヤ君とヘブンちゃんと雪ちゃんと私の四人で倒そうよ!」


「おう! ところでトリガーはあと何個だ?」


「全部で残り7個だけどキツイのは3個かな?」


「よし! 日曜までに揃うか分らないけど、それを取って真魔王をぶっ倒してBBBの伝説に残ってやるぞ!」


「「「おー!」」」


 *


 三日後の日曜の夜、俺は転移石でジェネシスの街に降り立つと大樹広場に立ち群衆の前で声高に宣言した。

 

「俺はこれから真魔王を俺とフレンドとパトの4人だけで倒しに行く! 前代未聞の少人数討伐だ! 歴史の証人と成りたい奴は俺に着いて来い!」

 

 最初は「チーター死ね」だの「チーターは辞めろ」だの騒いでいた群衆だが次第に俺達を期待する声に変っていった。

 

「これは見ものだな!」「これは面白そう!」「なんか、バカが面白そうなイベント始めるぞ!」「LV99の100人がかりで倒すのがやっとな真魔王を4人で倒せるのか?」「そんなの無理だろ」「いや、あのチーターならいけるかもしれん!」「最強のデュランダル持ってるもんな!」「「俺も私も見に行くぞーーー!!!」」

 

 との声が辺りを占める様になって焼けた鉄の様な熱い熱気が辺りを支配し俺の発言は聴衆のカットインメッセージを経てこのBBBの世界中に伝わった。


 ブーイングは期待という触媒で化学変化を起こしすべてが歓声に置き換わった。


「さ、お兄ちゃん、真魔王を倒しにいこう。バイトで取に行けなかった分の真魔王のトリガーをチームのメンバーさんから貰って来たから、これ使って」


「こんな貴重な物を……すまない!」


「いいの、お兄ちゃんのためだもん! みんな応援してるよ」


「ありがとうな」


 ヘブンの後ろには見た事の有る、ヘブンのチームのメンバーが照れ臭そうに立っていた。


 俺達は転移石で、魔王城の有る雪深いレストア氷河に飛んだ。


 雪は着ぐるみを着るのをやめて雪女風の白い着物を着ていたので雪の中でとても映える。


 レストア氷河には既に群衆が押し寄せていた。


 その数既に10万人!


 このゲームのプレイヤーの約半数が集結していた。


 そのプレイヤー達が、皆俺を応援している。


「「がんばれ!」」


「「勝てよ!」」


「「倒せよ!」」


 悪い気分じゃ無い。


 最後の一花を咲かせるには最高の舞台だ。


 魔王城の前に来ると身動きできない程の観客が押し寄せていた。


 そのギャラリーたちは俺達が到着するとモーゼが大海を割るが如く道を譲った。


 俺は魔王城の入り口に立つと真魔王のトリガーのオーブをかざす。


 するとオーブが扉の中に吸い込まれるように消えて扉が真っ赤に光った。


 群衆から歓声が上がる。


「うおおお!」「本当に真魔王と戦うつもりだ!」


 俺達は割れんばかりの歓声の中を進む。


 俺たちの戦いはこれからだ!

打ち切りエンドじゃ無いよ。


まだ続くから!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ