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全財産をガチャに注ぎ込んだ結果、チームでハブられていた俺は成り上がる  作者: かわち乃梵天丸
第一章 全財産をガチャに注ぎ込んだ結果、なんだかんだでトッププレイヤーになる
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バイトの応募

 バイトの応募を忘れていたので慌ててログアウトして応募。


 勤務希望の土曜日まで日数が無かったが、運よく三ヶ月の短期バイトを見つけた。


 土日のみ勤務で月8日の勤務。


 勤務時間は朝9時から昼1時迄の4時間。


 高校に通学する俺には願ったりかなったりの条件だった。


 一日の給料が1万円。


 1ヶ月8万円の給料で貯金の5万円と合わせれば最初の月の給料で借金は完済出来る計算になる。


 大学受験を控えてる事も有ってあまり長期で長時間のバイトはしたくなかったので助かる。


 借金の返済にちょうどいいバイトが見つかって良かった。


 仕事はハンバーガーチェーン店の調理兼、掃除兼、ゴミ出し係。


 つまり接客以外の雑用係って事だ。


 買う側からしたら男にファーストフードの接客されてもあんまり嬉しく無いから妥当な所か。


 勤務地は国道沿いの店舗で自転車で10分で行ける距離で近くていい。


 よくこんなバイトが見つかったな……ってまだ面接を受けて無いから採用して貰えるかは解らず。


 まあ急募の短期バイトだから向こうも人不足のって感じで落とされる事はまずないだろう。


 おまけに時給も急募の割に長期バイト並みに抑えられてるしな。


 まあ大丈夫だろう。


 面接は明日の木曜日の夕方と言う事になった。


 バイトの面接まで漕ぎ着けて一安心。


 これで借金問題の解決の目途は立った。


 *


 BBBにログインすると俺の胸に雪が飛び込んで来た。


「ご主人様! なんでさっき居なくなっちゃったんですか? いつもより早く戻られたと思って喜んでいたらいつの間にか居なくなって、雪は寂しくて、心配で、心配で……」


「ごめん。ちょっと急用を思い出して戻ったんだ。もう戻らないから安心してくれ」


「そうだったんですか。それを聞いて安心しました。では冒険に行きましょう」


「すまん。今日から冒険の前にやらないといけない事が出来たんだ。冒険はそれからだ。俺はこれから勉強をする」


「勉強ですか? それはどんな事なんでしょう?」


 雪はゲームのAIなので勉強という概念が分からないのか。


 普通はゲームの中でわざわざ勉強しようなんて思う奴はいないもんな。


 さてと、雪にどう説明しよう?


「勉強とはどんなことか……。そうだな、うん、勉強とは色々な事を覚える事だ」


「覚える事なのですか。楽しそうですね。ご主人様がするなら雪も一緒にやりたいです」


「そかそか」


 勉強をしたいというなら止める理由は何もない。


 むしろ俺の勉強中に邪魔をされなくて助かる。


 俺は電子書籍リーダーから俺が子供の頃に使っていたひらがなのテキストとドリルを実体化させ渡す。


 このドリルを使って貰えば俺の勉強中のいい暇つぶしになるだろう。


 確かこのテキストとドリルは小学校に入学する前に親父に買って貰った奴だ。


 TVの広告で見ていて俺が欲しいと言ったら買ってくれた。


 子供の頃の話だったけど嬉しかったので今でも覚えてる。


 親父は俺の興味の持つ事に否定せず全てやらせてくれるいい親だ。


 そこだけは親父の事を認めたい。


 なんでも子供の頃に親父の親父、つまり爺さんにやりたい事をやらせて貰えなかったのが有ったので息子である俺にはそんな気持ちを味わって欲しく無くてやりたい事はやらせているという話だ。


 俺も雪がやりたい事は極力やらせてやりたい。


 ついでにクラウドからひらがな学習のビデオを取り出しTVに転送する。


 これも俺が子供の頃に買って貰った奴で登場人物たちのタヌキやウサギのセリフの一語一句迄覚えられる位何度も何度も繰り返し見たお気に入りだ。


 雪もきっと気に入ってくれる筈。


 このビデオさえ見ていれば俺が教えなくても雪一人で覚えられるはずだ。


 BBBの世界観は中世ファンタジーをイメージした世界観で電気を使うアイテムは基本無いんだが、マイルームの中だけは完全な現代仕様なのが助かる。


 電子書籍とかTVとかハイテク過ぎてファンタジー世界では完全にオーパーツだからな。


 世界観完全無視のマイルーム。


 でもこれが有るお陰でパーティーの誘われ待ちやフレンドのログイン待ちの暇な時間を有意義に過ごせる。


 まあ俺に誘ってくれるパーティーも遊んでくれるフレンドなんてものも居ないんだけどな。


 って、ちくしょー!


 嫌な事を思い出した。


 どうせ俺はリアルもゲームの中もボッチだよ!


 絶対勉強して、いい大学出て、いい役職について、俺をバカにした奴らをアゴで使ってやる!


 それに友達は雪だけ居ればいいから!


 さ、嫌な事は忘れて勉強を始めないとな。


 俺が机に着いて勉強を始めると雪もソファーのテーブルでTVを見ながらひらがなの勉強を始めた。


「あっここはこうなのですね」「ふむふむです」「なるほどです」「この文字は『め』の文字ににてますね」


 独り言を言いながら楽しそうに勉強していた。

 

 可愛らしいな。

 

 俺は雪と出会った事で大きく歳の離れた妹を持った気分に浸っていた。

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