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全財産をガチャに注ぎ込んだ結果、チームでハブられていた俺は成り上がる  作者: かわち乃梵天丸
第一章 全財産をガチャに注ぎ込んだ結果、なんだかんだでトッププレイヤーになる
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ジョブ覚醒技

 一時間位狩りを続けていると経験値が着々と貯まり、一番レベルの低かった俺も雪もLV19になっていた。


 冒険者ギルドで受けたコウモリの羽のクエストも赤鍾乳石クエストも全員分入手したので、この洞窟の〆の狩りとしてボス戦に向かう事にした。


 ボスを倒すとちょうどいい感じでLV20に上がる事だろう。


 このダンジョンのボスはいかにもボス部屋の入り口っぽい装飾の施された石扉の中に居た。


 俺たちが扉の前に揃い扉に手を掛けると討伐クエストの依頼票が輝きだし光の粒子となりボス部屋の扉へと吸い込まれる。


 それと同時にズズズ!と重い音を立ててボス部屋の扉が開く。


 部屋の中には四足歩行の怪獣に似た大トカゲが7匹ほどいた。

 

 トカゲと言うと小さいように思うかもしれないが秋田犬ぐらいのサイズで結構ゴツい。

 

 もう少し先のストーリーで出てくるエリアに行くと二足歩行をして人語を話せるトカゲ獣人なんかが居るんだが、こいつらは知性の欠片も無い野獣で話しかけてくるどころか表情さえ変える事は無い。


「久々に見たけど、見た目は結構ゴツいな」


「見た目はね。でもLV15のソロで倒せるぐらいの強さの敵だから、LV19の雪ちゃんなら一人で余裕で倒せるんじゃないかな? 雪ちゃんやってみる?」


 おいおい、雪に変な事を吹き込むなよ。


 それを聞いて雪が目を輝かせる。


 あっちゃー!


 やる気満々でヤバいぞ、こりゃ。


「雪がこのトカゲたちを倒してみたいです」


 早速かよ。


 感化されるのはや!


「怪我をするから雪一人で戦ったらダメだぞ」


 俺の言葉を聞いて悲しそうな顔をする幼女。


 でも万一の事を考えると危険は冒せない。


 ミキさんはそんな俺を諭すように説得する。


「大丈夫よ。もし怪我しても薬師の私が居るんだから、擦り傷が出来ても一瞬で全快よ! だから大丈夫! 安心して!」


「ご主人様、いいですか? ご主人様に雪の勇姿を見て貰いたいのです」


「お兄ちゃん、ミキちゃんがいるし大丈夫だと思うよ」


「おねがいします。ご主人様!」


 上目遣いで訴えてくる幼女。


 俺的には雪のロストの危険性が極僅かでも有る以上、危険な事はやらせたくない。


 だが、4人いるパーティーの中で反対しているのが俺一人というのがな。


 これじゃ空気が全く読めなくて、完全に場の雰囲気を壊してる糞野郎だよな。


 もし雪がやられそうになったら俺も攻撃に参加して敵を一掃すればいいだけの話か。


 仕方ない。


 ここは認めるしか無いな。


「わかった。ミキさんもそう言ってる事だし、倒して来ていいぞ。ただしキツかったらすぐに言うんだぞ。約束だからな」


「ありがとうございます。ご主人様!」


 雪はそう言うとトカゲが気付かない距離から攻撃を始めた。

 

「ダイヤモンドダスト!」


 雪はそう唱えた後、ふぅと氷の吐息を放つ。


 それを聞いて、俺とミキさんの声がハモった!


「「ダイヤモンドダスト!?」」


「ダイヤモンドダストを使えるのかよ!」


「雪ちゃんダイヤモンドダストを使えるんだ!」


 なんで俺達がこんなに騒いでいたか。


 それはダイヤモンドダストを使ったからだ。


 ダイヤモンドダストとはLV75の風水師がLV75でジョブ覚醒と同時に使えるようになる技。


 しかもLV99でも現役の主力武器となる攻撃スキルだ。


 『広大な範囲の全ての敵を一分間氷つかせて戦闘を出来なくする』とんでもない技。


 こちらから攻撃しなければ一分間凍りっぱなしだ。


 その一分の間に蘇生を行い戦闘不能になったプレイヤーが多数出て崩れかかったパーティを持ち直したり、攻撃力は有るがやたら詠唱時間の長い原始魔法などを唱えて一発逆転を狙うトリガーとなるスキルである。


 そんなエンドコンテンツで有用とされている技をLV19の雪が使えるとは!


 さすがレアパトの雪だ。


 ダイヤモンドダストを喰らったトカゲたちは身動き一つも出来ずにカチンコチンに凍ってしまった。


「うはっ! 雪つよ!」


「にひひひ、どうです? さっき覚えたのでさっそく使ってみました」


 敵を凍らして安心しきってる雪に、ミキさんが注意をする。


「ダイヤモンドダストは敵を凍らせるだけでノーダメージの技よ。この技は時間を稼ぐだけなの。氷が溶けたら雪ちゃんに一斉に襲ってくるから気を抜いたらダメよ」


「それならだいじょうぶです。さっきこんな技も覚えたんです。アイスブレイク!」


 パチンと指を鳴らす雪。


 すると氷漬けのトカゲが次々に砕け散って、氷の粒になった。


「ふあっ!」


 俺の口から変な声が漏れた。


「アイスブレイクかよ!」


「あ、アイスブレイク?」


 ミキさんもかなり動揺してるっぽい。


 アイスブレイクとはLV75のダンサーがジョブ覚醒と同時に覚えるスキルの技。


 ダンサーが覚える覚醒技のブレイクシリーズの中の唯一の攻撃技で氷を砕くだけの技だが、凍ってる敵は確定即死させる半端ないチート技。

 

 しかも詠唱時間がが1分20秒とダイヤモンドダストの効果時間よりも長いので風水師としっかりと連携を取らないと使い物にならない使用難易度の高い技だ。


 それを指パッチンの無詠唱で使うとはとんでもないチート娘である。


 なんでこんなチートレベルの覚醒技を二つも使えるんだよ?


 LV99でも重宝されてる様なジョブ必殺技だろ?


 反則過ぎるだろ!


 もしかしてデュランダルよりもレアパトの雪の方がヤバいんじゃないかってレベル。

 

「ゆ、雪ちゃん、アイスブレイクも使えたんだね。え、えらいね」


「えっへん!」


「ちょっと待てよ! アイスブレイクもダイヤモンドダストもLV75じゃないと使えないはずのスキルだろ? なんでLV19の雪が使えるんだよ?」


「ダイヤモンドダストはジョブ覚醒技と呼ばれてるけど習得条件はLV15以上とINT1000以上だからね。実はジョブ覚醒は取得条件に入って無いんだ。風水師がLV75でジョブ覚醒をするとINTが倍になってINT1000を超えて使えるようになるの。アイスブレイクもLUK1000が必要なんだけどパトの場合は主人のガイヤ君のステータスで取得条件が判定されるから使えるようになったんだと思うよ」


 マジか!


 そういう事だったのか!


 俺がステをカンストしてたせいだったのか!


 すいません。


 雪がチート娘だったんだじゃなく、俺がチート野郎でした。


「どうです? ご主人様。雪は役に立ちそうですか?」


「雪、すごいよ! すごい!」


 我が子の成長を誇らしげになるバカ親の様に雪の強さを誇らしげになる俺であった。

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