追憶のプロローグ
これからあなた達が知ることになるのは、あったかも知れない未来の話。
もしかしたらそこに至る為の分岐点が、僕らの日常には転がっていたのかも知れない。探せばすぐ側にあるのかも知れない。
きっと些細な、本当にとりとめもない事が、未来を選ぶのだろう。
巻き込まれてしまったり、迷い込んでしまったり、行き先を間違えてしまったり──。理由は様々でも、そこに集まってしまったからには繋がりができてしまう。
夢の様に突飛な話に、少しでも心を打たれてくれることを、登場人物達も願ってるんじゃないかな。
彼らは言葉遊びが好きでね、時々嘘を吐く所なんか、人間らしくて嫌いになれないと思うよ。
時間も忘れて夢中になって、記憶に焼き付いて離れない話になるんじゃないかな?
彼らの姿が見えたり、声が聞こえたり、匂いを感じたり──彼らの起こした出来事が、あなたの日常にぴったりくっついてるみたいな、そんなリアリティをお届けする事を約束するよ。
彼らは輝いて見えるだろう。あ、でも、影の一面も垣間見えるかもね。
……ああ、前置きが長くなってしまったね。すまない。それじゃあそろそろ始めようか。
彼らが辿る、奇跡の道筋をさ。




