39話目 盗み聞き
本日2回目の投稿です。
本当は明日の朝までに投稿と考えていたのですが、活動報告を読み直してみると30日中にもう一回と書いてしまっていました。
ともかく投稿します!
1日前とは少し違う展開にしようとして書き直していたらちょっと時間がたってしまいました。
展開を考えるのは良いとしても話が思った以上に進まない、でもそれでもいいかななんて勝手に思ってます。
タスクin村の家
「司令、先ほどの話の続きですがよろしいですか?」
「ああ、そうだな、それでどうしたらいいと思う?」
セフォリアさんが来る前から話していたことの続きだ。
「最良の方法は無いと思います」
「それでも念のため考えておかないといけないな、自分のことしか考えてなかったから忘れていた…」
エリアスと話しているのは危機管理についてだ、そしてその危機とは簡単に言うと俺が死んだ場合どうするかと言うことだ。
例えば俺が不慮の事故、もしくは病気で死んだとする。
そうなるとどうなるか?
まず宇宙生物を防ぐことが出来なくなる。
艦隊が暴走する恐れがある。
どちらか一方だけでもこの星の生物は滅亡するかもしれない。
宇宙生物は当然だが、艦隊も問題だ。
そもそも原因は未だに不明なのだが、アルティシファリクリエイト達は命令系統の上に必ず人が居ないと徐々に暴走してしまう。
自立思考を持たせても、人間に危害を加えないプログラムを組み込んでも、徐々に暴走してしまう。
アルティシファリクリエイトのみの部隊や集団はかならずどこかでそうなるのだ。
なので、人が必ず指令元であるように部隊が組まれるようになった。
だからアルティシファリクリエイトのみの部隊は存在しない。
「この星の慣例では、子や孫がその権利や義務を負うとなるでしょうが、今の段階で同じようにはいかないでしょう。そもそも司令には子供がいませんし。
しかし私たちとしては万が一の場合に備えていてほしいと考えます」
タスクとしても自分が万が一居なくなった場合どうなるか心配している。
宇宙生物の問題は自分が生きている場合に解決できればいいが、どうも調査やシュミレーションの結果からそれは無理そうだ。
宇宙生物はかなりの広範囲、たぶん8万光年以上の宙域にわたって生息しており、その数も10億を下らないようだ。
順番に拠点を攻略していっても100年以上かかるだろう、しかも広さや数はあくまでも最低でもとのことだ、実際にはそれ以上、2倍や3倍ならまだいいが、10倍以上いるかもしれない。
生け捕りにした宇宙生物はかなりの下位種だったようで、上位については期待したほど知ることができなかったのだ。
それに仮に攻略に出かけたとして、その間のこの星の防備が手薄になる。
艦隊の戦力も今までの10倍や20倍の敵なら撃滅できるが、拠点を落とすのだから以上の戦力があると考えられる。
場合によっては艦隊の戦力では手に余る場合も容易に考えられるのだ。
「どうしたらいいと思う?」
「一つの方法としては、やはり結婚して子供を作って、その子に引き継いではいかがですか?なんにしろいずれは指揮権を移譲しないといけないのですから」
「そうは言っても、生まれたばかりの子供に艦隊の指揮はできないぞ」
「はい、ですから大きくなるまでの間は妻や義父に後見人になっていただいたらいかがでしょう。それとも赤の他人に指揮権を移譲しますか?
私たちとしてはこの先数百年、あるいは数千年稼動していくわけですから、適切な指揮権移譲をお願いしたいのです」
そうなのだ、最終的には誰かに指揮権を移さなければいけない、あの世で艦隊命令はできないのだから。
一応は延命処理などもするつもりだが、それでも140歳まで生きれれば御の字だろう。
まったく関係の無い人に『宇宙生物がちょくちょく来ることがあるから、艦隊預けるから死ぬまでこの星を守ってね』なんてあまりにも迷惑すぎる。
そう考えると子供を作って、『父の不始末の処理を頼む』と血縁者に言うほうがまだいいかもしれない。
基本的にはどちらもやりたくはないが。
「子に指揮権を移すと言うのは個人的には好きじゃない、将来を決めてしまうようなものだからな。しかし赤の他人に押し付けるのはさらに気が進まない。
仮に子に受け継ぐとしても俺に相手はいないぞ?どうするんだ?」
「そこはこれからの司令次第ということで、なんにしても早いうちに命令系統の第2位を考えておいてください。
万が一にも明日にも司令が不慮の事故に遭わないとも限らないのですから」
「は~~、まずは信用のおける人を見つけないとな、戦力を手に入れても無闇に使わないような人を…」
「そうですね、お願いします」
シェフェイールアin子供達の家、タスクの部屋の前
タスク様の部屋に忘れ物をしてしまい取りにきたのだが、中からタスク様とエリアスさんの真剣な話し声が聞こえてくる。
思わず聞き入ってしまう。話は途中からだからどういうことなのか今ひとつわからない。
「この星の慣例では、子や孫がその権利や義務を負うとなるでしょうが、今の段階でそうもいかないでしょう。そもそも司令には子供がいませんし。
しかし私たちとしては万が一の場合に備えていてほしいと考えます」
エリアスさんの声だ、子供の話?
「どうしたらいいと思う?」
なんの話なんでしょうか?
「最良かどうかはわかりませんが、やはり結婚して子供を作って、その子に引き継いではいかがですか?なんにしろいずれは指揮権を移譲しないといけないのですから」
タスク様の結婚の話?生まれた子供にシキケン?シキケンって軍の命令なんかをするあの指揮権?
タスク様は軍勢とかお持ちなの?
「そうは言っても、生まれたばかりの子供に艦隊の指揮はできないぞ」
それはそうだ。
「はい、ですから大きくなるまでの間は妻や義父に後見人になっていただいたらいかがでしょう。それとも赤の他人に指揮権を移譲しますか?
私たちとしてはこの先数百年、あるいは数千年稼動していくわけですから、適切な指揮権移譲をお願いしたいのです」
ん?どういうこと?大きくなるまで待てないってことなのかしら?
それに数百年?数千年?エリアスさんってなに?
「子に指揮権を移すと言うのは個人的には好きじゃない、将来を決めてしまうようなものだからな。しかし赤の他人に押し付けるのはさらに気が進まない。
仮に子に受け継ぐとしても俺に相手はいないぞ?どうするんだ?」
「そこはこれからの司令次第ということで、なんにしても早いうちに命令系統の第2位を考えておいてください」
「は~~、まずは信用のおける人を見つけないとな、戦力を手に入れても無闇に使わないような人を…」
「そうですね、お願いします」
ドアの外で聞いているといくつも疑問が出てくる。
タスク様って何者?数百年以上も生きるエリアスさんて?生きるじゃなくて稼動?
お姉様に幸せになって欲しいから、タスク様とくっつけようと思ったけど、疑問がたくさん出てきてどうしたらいいの?
「シェフェ、戻ってこないから呼びにきたわよ。どうしたの?」
「あ!お姉さま、すみません、今戻ります」
そういって忘れ物を取らずに子供達のいるところに戻っていった。
シェフェイールアin西村の別荘内、秋始の月11日
結局タスク様の話を考えていたがどういうことなのかわからなかった。
聞くこともはばかられ、何もできずに戻ることになってしまった。
最後にお姉さまに、「タスク様に好意を持つのはいいけど、気をつけてね」と言った。
お姉さまは顔を赤らめて「そんなことないわよ」、そう返事を返してくれたが顔を見れば好意を持っているのが一目瞭然だった。