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4話目 探索と不安



















あのあと1時間以上にわたって言い合ったのだがどうにならないことに変わりは無い。


本部とのやり取りの翌日(宇宙空間で翌日なんて判断はあいまいだが)、冷静になってきた。


さて、周辺宙域の索敵でもしますか、


「エリアス、周辺宙域と近隣の恒星系の探索を頼む」


「わかりました」


こういった会話があるからまだ大丈夫だよな、もしこんなのでも無かったら孤独感に押しつぶされるんじゃないだろうか。


「現在宙域の恒星系の他に、すぐに探査可能な恒星系が4つありますね、分散して調査いたします」


「ああ、わかった、それにしてもθ503星団だっけ?そこのはずれの宙域なのに恒星系がいくつもあるな、密集宙域なのか?」


「はい、そのようです」


少し明るく返事をしてくる、俺の気持ちを考えて気を使ってくれているようだ。


続けて言ってくる。


「運よく居住可能な惑星とか改造すれば住める星があればいいのですが、むしのいい話ですかね」


「だよなー、そうそう居住可能な星があるわけでもないからな」


少しでも期待があるように言ってくれる。












ろぷすから





ロプスは巨大な船体を省エネモードにて稼動させるために一番近い恒星に近づきつつあった。


エネルギーに問題が無い場合は波動エネルギーとタキオン粒子エネルギーの併用なのだが、今のような状況の場合少しでも節約したほうが良い。


「タスク司令、省エネルギーモードに移行するため光エネルギーも併用しようと思います、恒星に少し近づく許可を」


「ろぷすか、わかった、変化があった場合はすぐに教えてくれ」


「了解しました」


ろぷすは少し不安を感じていた、コンピュータなので不安と言うのは少し違うだろうが。


正確には銀河系に居たときとの些細な違いだろうか、空間密集とそこにある気体の密度、恒星と恒星の距離やその密集度、


銀河系でも同じような宙域はある、しかしこの宙域はその頻度が高いように思われる。


そう、思われるというだけで明確なおかしさではないのである。


それでも指令には伝えるべきだろう。


「司令」


「なんだ」


「この宙域における計測可能な数値で特段事項はないのですが不安のようなものが感じられます、早いうちに他に移動するのがいいかと具申いたします」


「ろぷすがそんなことを言ってくるのは珍しいな」


私もこんな漠然とした理由で指令に意見具申するのは初めてだと記憶している。


「わかった、光エネルギーの補充ができたら移動しよう」


「ありがとうございます」


良かった、これで少しは不安の解消ができる。


エリアスも少し怪訝な顔をしていた。






















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