38話目 シェフェイールアの観察
どうにか投稿です。
いつも『どうにか』って感じで申し訳ないです。
今のところもう1~2話くらい書き溜めできました。
手直しや展開をもう少し考えて投稿します。
シェフェイールアin西村、ガウスレバス家別荘内、秋始の月9日
タスク様が村に帰ると言って、お姉さまも村にある別荘に行くと言い出した。
回りの者に聞くと、病気が治っても以前からよく滞在していた西村の別荘に居ることを好んでいるそうだ。
お姉さまは病気になってからは肌を見られるのを嫌って、人目につかないところに滞在するのが多くなっていた。
西村はお姉さまが一番好きな滞在地だ。
だからなのだろうか、お姉さま付きの侍女はあまり気にもしていないようだ。
しかし、私の『人間ウォッチング』を舐めてもらっては困る。
お姉さまはタスク様に特別な感情を持っているとみた!
そうにらんで、私もお姉さまに付いて西村の別荘に来た。
そういえば、お姉さま付きの侍女って今は場所によって現地で奉公してくれる人があたっていたんでした。
だからかな、お姉さまの気持ちに気づく人がいないのは。
以前付いていた人が今でもいてくれれば良かったのですけど。
彼女が年齢を理由に辞去してしまったのが悔やまれます。
彼女だったらお姉さまの気持ちを解ってくれて、そして相談もできたでしょうに。
でも居ないものは仕方が無い、私が代わりに骨を折ってあげます。
まずはお姉様だけが好意を持っていても仕方ないですから、タスク様の気持ちも確認しましょう。
そうしましょう!
学院の休みもあと6日しかありません、帰る時間も考えれば実質は3日ほどしか無い。
短いですけど、出来る限りのことを!
お姉さまがお出かけになる。
以前に比べて外出することが多くなったと家令から聞いていましたが、驚きです。
しかも護衛も連れずに一人でなんて信じられない。
確かにこの村はのどかで領内でも特に平穏ですけど、それでもまったく何も無いわけではないはずです。
「お姉さま、お出かけですか?ご一緒してもいいですか?」
「いいですよ、でもついてきても面白く無いと思うけど、いいの?」
「はい、ところでどこへ?」
「タスク様が引きとられた子供達の家ですよ」
「引きとった?それはどういうことなんですか?」
「あら、知らなかったの?じゃあ歩きながら話すわね」
そう言ってお姉さまは歩き始めた。私は急いで後について歩き出した。
そしてその話を聞いて私は驚いた。
そんな聖人みたいなことをしているなんて、信じられなかった。
しかもその子供達に学問まで施しているなんて。
お姉さまはそんなタスク様のことを話しているときはすごく嬉しそうだった。
お姉さまとしばらく歩くとタスク様の住む家についた。
思ったより建物は大きかった、中からは子供達の声が聞こえてくる。
「こんにちは、セフォリアです」
少しすると中から私より少し年下に見える女の子が出てきた。
「セフォリアさん、こんにちは。タスクさんは中にいますのでどうそ」
そういって私たちを案内してくれた。
中は思った以上に綺麗で、飾りはほとんど無いがまっすぐにのびる廊下は窓が無いのに明るかった。
なにこれ?魔術?
「お姉さまは、なんか親しいようですけど?」
「そんなことないわよ、顔を知っているだけでまだそれほど親しいわけではないわよ」
そう言うがその言葉以上に親しく感じる。
あとになって知ったのだが、少し前にタスク様が急に不在になったときに何回かここに訪れ、先ほどの少女と話を数回していたとのことだった。
少女の案内で一つのドアの前で立ち止まった。
「タスクさん、セフォリアさんをお連れしました」
「どうぞ」中から声が聞こえる。
部屋の中にはエリアスさんだったろうか、その人もいた。
よくこの人といるところを見るけどどういう関係なの?
もしかしてお姉さまのライバル?そんなことを考えてしまう。
もしそうなら どうにかしないと!
「タスク様、ご依頼されていたものをお持ちしました」
そこでお姉さまが頼まれていた物を持ってくるために訪れたことを知った。
聞いていると、タスク様は領地内で行われている教育に関する資料のようだった。
他にも農地に関するものもあるようだったが、色々な資料がごちゃ混ぜになっているようにも感じた。
そのまま雑談へと流れていったが、その中でお姉さまがタスク様の活動をお手伝いしたいと申しでた。
最初はタスク様も遠慮されていたが、お姉さまの力説で最後には「お願いします」と返事を貰っていた。
話が終わったあとは子供達にも知らせようと使用人だろうか、案内されて部屋を出て行った。
今回書いている途中で間違って10行くらい消してしまって大変な目にあいました。
自分のミスです。
大事な部分だと思っていたので思い出しながら書きました。
こまめに保存しておけばよかったと悔やまれます。
次回投稿は、活動報告にもあるとおり明日の朝までに1話は投稿します。