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29話目 繋ぎ

思った以上に仕事で時間が取れなく、結局当初考えていた時間で一番遅い時間の投稿になりました。



ちなみに活動報告にも書きましたが、当初より進行を変えようか考えているというところですが、結局少し変えました。


どう変えたかは内緒です。


カベルinガウスレバス屋敷内ガルバジ執務室、捜索依頼の話のその夜







「ガルバジ様、お時間を取って頂きありがとうございます」


「うむ、どうしたのだ?カベルが内密に話がしたいなどと今までなかったではないか」


「はい、実は『しれい』なる人物について、内密に話したいことがありまして」


「!?なんだと!『しれい(地球発音で「しれい」)』を知っていると申すのか?!」


「いえ、その人なのかはわかりません、しかし『しれい』と呼ばれていた人物を知っているのです」


「そうだな、たしかにその人かどうかは解らんが、それでも『しれい』を知っているとなれば手がかりになるやもしれん、してその人物とは誰だ?」


「はい、ガルバジ様も知っている方であります」


「わしも知っている?」


「はい」


「誰だ?まったく思い当たらんが?」


「タスク殿です」


「?は?」訳がわからないような顔をしている、私もあの場で話を聞いたときはどこかで聞いたことのある言葉だなと思ったが、思い出してみればタスク殿がエリアス殿からそう呼ばれていたのである。


「タスク殿です、ガルバジ様」もう一度言う。


「なぜタスク殿なのだ?」


「わかりません、しかし確かにタスク殿の使用人のエリアス殿が『しれい』と呼んでいるのを聞いたことがあります」


「わかった、その件についてはわしに任せてくれ。なにかするときにはそなたにも声をかけるのでそのつもりでいてくれ」


「わかりました、それでは失礼します」


ガルバジ様は1人考えたいのだろう、何かあるかもしれないな。









翌日


タスクinガウスレバス市、屋敷内より出発



「そでれでは他の村にも行ってきます、ポラスさん案内お願いします」


「わかりました、今回はこの前のようなことはないだろうから順調にいきますよ」


「そうですね」






村への診療は順調に進んだ、そして改めて感じたのは社会福祉に対する考え方の不足だ。


そして衛生面に関する認知度、項目を挙げていけば切が無いが、最低限のことはやってあげたいと思ってしまう。


村の状況を比べてみたいが、どこも似たような感じなのだろうか?


前回はドラゴンのことでほとんど話せなかったが、村を一通り確認できたらそのあたりについて話をしたいと思っている。


タスクは、ガルバジの方から話があるなどと思ってもいなかったのだ。

























タスクinガルバジ執務室







「ガルバジ様、タスクです入っても宜しいでしょうか」


「ああ、かまわんよ」中からガルバジの返事が返ってきた。


村々の診療を終え、ガウスレバス市に戻り、一息ついてから報告も兼ねてガルバジ殿に話をしに行ったのだ。


「巡回診療ご苦労であったな」部屋の中にはガルバジ様の他にカベル殿も居た。


この二人がそろって居るところってあまり見たこと無いな、そんなことを考えた。


「ありがとうございます、無事に終わることができました、それでガルバジ様にお話があるのですが」


「その前に、こちらからも話があるのだが、よいか?」


「そうですか、わかりましたなんでしょうか?」


「うむ、実はカベルが以前にタスク殿がエリアス殿から『しれい』と呼ばれていたのを聞いたことがあるというのだが、いかがか?」


タスクの顔が一瞬強張った、こんな話をされるとは思ってもいなかったのだ。俳優でもないタスクが演技などさして出来るはずも無い。


「その顔だと覚えがあるようだな、タスク殿!タスク殿はドラゴンの言っていた『しれい』で良いのだな」


数秒の間。


「…はい、たぶんそうでしょう」


ここまできて俺は大きなため息を吐いた、ハァァァァ~~~


「多分、ドラゴンが言っていた『しれい』とは私のことです、そしてドラゴンはその私と話がしたいと言っている、機会があれば接触しようと思っていたのですが、さてどうしますか?私を処罰しますか?」


「そんなことは考えていない、タスク殿が教えてくれなかったのは残念だが、理由をお聞かせ願えないか?」本当は雇い主であり士官先の当主でもあるので控えめにしないといけない理由は無いのだが、それでも腰の低い聞き方をしてくる。


高圧的に聞いてきたのであればこちらの態度も決めやすいのだが。


「…なかなか言いにくいのですが…どうしても言わなければいけませんか?」


もしどうしても話さなければいけないのなら、仕えるのを辞めてもいいとタスクは考えていた。


ガルバジはしばらくのあいだ沈黙していた、タスクの顔をじっと見つめて。


「いや、本当は聞きたいのだが、あえて聞かないことにする。いつかタスク殿から話してくれることをお願いしたい。」


「いいのですかそれで?!」


「今回はよしとする、その代わりドラゴンとの繋ぎをお願いしたい、どうだろうか?」


カベルもじっとタスクを見つめている、ここまで当主であるガルバジが抑えたのだからタスクがその要請を断るなど許さないといった感じだ。


数秒考えたタスクが返事をした。


「わかりました、出来る限りのことはします」


「そうか、助かる」


「でもドラゴンがガルバジ様の要望を聞いてくれるかはわかりませんよ。それでもいいですか?」


「それでもかまわん」


タスクとガルバジ、それにカベルはその後はいつ頃までにドラゴンに接触するかなどを話した。


ガルバジとカベルは、タスクが具体的にどうやってドラゴンと接触するのかを聞いてきたが、祖父からの秘術があるんだと適当にごまかした。


はっきりいってかなり胡散臭(うさんくさ)い話だが、「いつかは聞かせて欲しい」と言うガルバジの言葉でそれ以上は聞かれなかった。


タスクは、いつかは話さなければいけない時がくるかもしれないと感じていた。


ここまで自分の都合ばかり通して、それでもガルバジがタスクを信じて聞いてこないなど、かなり気が引けているのだ。


ガルバジはガルバジで、娘の病気を治してくれたり、こちらからの誘いで仕官してくれたり、治癒士として村を回ってくれるなどタスクには本人が思っている以上に感謝しているところもあるのだが。


























火曜日が休みなので2回以上投稿する予定です。


まあ、予定なので決定ではありませんけど。



あと、何かあればお知らせ下さい。

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