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科学クラブに入った

僕の小学校では4年生から、月2回のクラブ活動があった。

入りたいクラブに必ず入れるわけではなく、希望が多いとくじ引きで決めることになっていた。


僕は4年生では、くじ引きで、なんだかやりたくないクラブになるくらいなら、とそれほど人気がなかった囲碁将棋クラブを選んだ。

その頃ちょうどお父さんから将棋を教えてもらったばかりだったのと、家が隣で一緒に登校していた友達が入ると言っていたので、他のクラブは見もしなかった。


囲碁も将棋もできない子達は将棋の駒の動かしかたを教えてもらったり、活動場所が図書室だったことから、囲碁か将棋のことについてならクラブ活動中に本を読むことも許されていた。

また、はさみ将棋や将棋くずしなど、とにかく囲碁将棋に関係することならばなんでもOKな緩い感じで、なかなか楽しい1年間を過ごせた。


ただ、動かしかたをマスターして、アナグマなどの戦法を身に付けた辺りで、上手い人はものすごい先の手まで考えている、みたいなことを聞いて、そんなことが理解できなかった僕は2年連続で、とはならなかった。


さて5年生では何を選ぼうかと考えたとき、やっぱり自分で選べる部活がいいと思った。

運動クラブなら人気のある野球、サッカー、バスケ、バレーを外したバドミントンかな、

室内クラブなら同じく人気があった科学、昔あそび、パソコンを外した読書かな、なんて思いながらも

一応全部のクラブを体験できたので一通り見させてもらった。


家がお隣の修ちゃんは、5年生では野球クラブに決めていたそうなので、他の友達数人とクラブ体験を見て回った。


4年生のクラブ決めでは、他のクラブは全然見ないで決めたので、ちょっとずつでもいろいろ見れたことで、楽しそう!、やめとこう、、、がよくわかった。


なかでも一番楽しそうに見えたのが科学クラブだった。

活動内容は理科でやるみたいな実験の他に、科学ではまだ解明されていない不思議についても教えてくれるんだって。

僕は科学よりも不思議なことが大好きで心霊、UMA、超能力なんかの読み物は、同学年の子達と比べてもずっと読んでいる自信があった。


この日のクラブ体験では前半に科学実験、後半は不思議実験になっていたみたいで、終わりかけに来た僕にはちょうどよかった。


理科室に入るとすぐにクイズ!といって1人ずつサイコロを投げさせられた。

珍しい「いかさまサイコロ」っていうもので、毎回同じ数字がでるんだそうだ。

毎回同じ数字が出るなら何がクイズかわからないけど、言われた通りに先生の前で2回サイコロを振って、2回とも1を出して、渡された用紙にクラスと名前と、出た目の所に1と書いて置いてあった箱に入れた。


その時先生に「正解!よくわかったね」と言われたので「いかさまって先に知ってたから」

「何の数字かは知らなかったでしょう?」

「?いかさまするなら1じゃないの?」

みたいな話をしたんだけど、そしたら先生、にっこり笑って「ねぇ君、科学クラブを選びなよ」って言ったんだ。


でも僕が「くじ引きになりそうだし、、、」と答えると

先生はまた笑って「大丈夫!今年はそういって選ばない人が多いみたいだから絶対入れるよ」と内緒で教えてくれた。


クラブ決めの時にはもう、僕は科学クラブに入ることに決めていた。

楽しい1年になることを期待しながら結果発表を待っていると、なんと科学クラブはくじ引きだという。

それでもちょっと希望者が多くても必ず入れる自信があった。

先生から選ぶ人は少ないと聞いていたしね。


そして僕は科学クラブに入った。

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