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4・元凶はこいつだ

前任者を探す旅が始まる。とこれで話を引っ張ろうと思いましたが手が滑ってすぐ見つかる展開に。

これだと話が続かないかも…

俺のいた世界では有り得ない魔物が跋扈するこの異世界に、機械的な音が鳴りだす。

「いったい、何の音?」

「探知センサー」


「えっそういえば探知機作るって言ってたな、もう作ってたのか」


「お兄ちゃん!前任者だよ、さっそく探知センサーに反応があるなんて」


唐突に、前任者の消息が分かったのか、さすがに予想していなかった。


「ラッキー、意外と近くにいたね」


「キュアどこだ」


すると、さっき抜けてきた森の方角から爆音がし、大きな火柱が上がった。

キュアはその火柱を指示した。


「透過遠視魔法で見えるはずだよ」


「と、透過遠視」


でかい獅子舞に似た顔の魔獣がなぜか半ズボンをはきランドセルを背負った少年に向かって走っている。

どうやら、泣きながら叫んで必死の形相なのが見える。


「自分に重力魔法をかけて、そしたら飛べるから」


「重力魔法…フライ!」

宙に浮いた自分の驚きながらも俺は火柱立っているところに飛んだ。

俺も魔物をここに来るまで大分倒したので魔法もだいぶ使い慣れてきた様でスンナリ出来るようになってきた。


「たすけて~~だれか~」

少年は走って逃げているが、子供の足である。もうすぐ追いつきそうだ。

その時俺の魔法より早く、キュアのマシンガンが強力な七色の光線を放った。

光線は横腹に命中したが魔獣は倒れない。

「お兄ちゃん、即死魔法!」

そんなのも出来るのかと思ったが頭に呪文が浮かんだ。

「アナイアレイション(撃滅)!!」


無数の矢のような光が全方向から魔獣に降り注ぎ、その光が魔獣の体に吸い込まれる。

魔獣はよろよろと走るのをやめ、一瞬動きを止めると体全体が灰色になり細かいヒビが入る、そのまま硬直しそして、ゆっくりと崩れ落ちる。

『あれ、俺やけに落ち着いてる?』

俺は今までめちゃくちゃ、怖くて、気持ち悪くて、落ち込んで、この世界に来てからの魔物魔獣の攻勢にビクついていたのに、この巨大魔獣を倒しても心は落ち着いている。

涙と鼻水でぐちゃぐちゃの顔をした少年は俺を見上げて、いきなりしがみ付いてきた。

「うわっ、なんだ」

「あなたが創造してくれたんだね、僕は飛ばされてこの世界を完成させるのはもう不可能だと諦めていたんだ…」

「てことは、やっぱり前任者で間違いないみたいだな…」

少年は嬉しそうにコクコクと頷いて見せた。

「そうだよ!この夢と冒険と魔法のファンタジー異世界!正に思い描いた通りの美しさだ~~」

子供だからといって関係ない、俺はムカついて少年の胸ぐらをつかんだ。

「魔物だらけの異常な殺戮の地獄世界じゃねぇか!」

俺は本気で怒っているのに、少年は無邪気に小首をかしげた。

「まあまあ、お兄ちゃん落ち着いて、とにかくどうしてこうなったか話を聞きましょうよ」

「あ、もしかして君は…創造プログラムの、奇跡にして至高の性能を誇る、最重要プログラムQ&Aちゃん!」

「うふふ、わ、分かってるじゃない、さすが本当は創造主になるはずだった前任者くん」

「お前チョロすぎだろ、どこが至高の性能だ」

「いやいや、それは違います、創造主お兄さんその高性能な能力で高次元シュミレーションを起こなえば一周回って結果は簡潔な回答がはじき出されるものなのです。シンプルイズベスト」

と少年は胸を張った。


「えっへん、そゆこと」

と続いてキュアが無い胸を張った。


「どっから見ても俺にはそんな賢いやり取りの見えん、が、って、何だその馬鹿っぽい呼び方は!?」

「そうしたら、なんと呼んだら?」

「…斉木、大河だ、前世でだけど、タイガでいいよ」

「それじゃ、タイガお兄さん」

「お兄さん呼ばわりは、もう許さん」

「じゃ…タイガさん」

「まあそれでいいよ、で、お前は何て呼べばいいんだ?」

「スカルミアです、スカルと」

「わたしはキュアだよ、お兄ちゃんが付けてくれたんだ」

「さすがタイガさん、良い名前ですね」

「なんか和やかな雰囲気になってるが、俺は聞きたい事があるんだ」

「そうだよ、あの創造の片鱗だからどうかと心配していたけど、思ってたほど変な人じゃないみたい、でも必要だよね」

「ここじゃ落ち着かないからあの洞窟に戻…って」

俺は話をしながら洞窟の方に向き変えると《ドご~ンっ》ワイバーンが何匹の洞窟の上空を旋回していて口から火炎を放っていた。

「う~ん」

あたまを抱えて俺は溜息を吐きながら考える。

「とりあえず話はあとだ、この森林を抜けて落ち着ける場所を探してからだ」

「ぼくは?」

「一緒についてきてもらう、あとで話を聞かせてもらわないとな」

「うん、アリガああああと~、助かるうよ~」

「ちっ(お前のせいだろ)」

「うわ、冒険だ~」


「ちがう!地獄のサバイバルだ!」



なんかおひとりさんが寄ってくれたようで、ありがとうございます。

千里の道も0.00001歩から…

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