全力全開
久しぶりに投稿しました。
最終話です。
ケンジは自身とアグノラを中心として、創造魔法サンクチュアリを放った。
「周囲に結界を張るなんて、そんな事をしなくても、私は逃げないわよ?」
「結界を張ったのは、お前の為じゃない。俺とお前が戦うと周囲に被害が出るからだ」
「あら、お優しいことで」
アグノラは、侮蔑した微笑を浮べた。
「俺は、お前と違ってこの世界が好き
なんだよ」
「創造魔法重力200倍」
アグノラの直上で発動した魔法は、体に届くことなく霧散した。
「創造魔法光の刃」
アグノラに向かって放つも、尽く霧散してしまう。
「今度は私の番ね。瘴気よ、神の眷属を飲み込んでしまえ」
瘴気が濁流となりケンジを襲う。
「ウィンドライド」
風を纏って瘴気を躱す。
このままだと不味いな。よく観察しろ、何か弱点がある筈だ。
瘴気を躱しながら、観察していたら、ある事に気付いた。先程から、瘴気を使った攻撃しかしていない。
「……お前、瘴気しか使えないのか?」
「お前一人、瘴気だけで何とでもなる」
アグノラが眉を顰めるのをケンジは見逃さなかった。
「そうか、なら試してやる。創造魔法セイントセイバー」
剣を抜き刃に手を添えると刃が輝き出した。素早く、懐に潜り剣を振るった。
「ギヤャャャャ」
初めてダメージを与えた一撃は、左肩から右腰にかけて致命傷になる袈裟斬りだった。
「お前は堕天したばかりで、力の使い方を知らない。お前が力を使いこなす前に討つ」
ケンジは刃に手を添えた。刃は光を増し、眩くほど輝いた。
「おのれ、神の眷属が!!」
アグノラは力を溜めて瘴気をを放つも、ケンジの輝く剣が、瘴気を斬り裂いてアグノラの体を穿いた。
「……あっ……こっ……ここまでなのか」
アグノラは、消え入る様に呟いた後倒れた。アグノラの身体が塵になるのを見届けた後、ケンジは呟く。
「終わったな、堕天したばかり良かった。戦う時期が遅れていたら、俺が負けていたかもしれない」
サンクチュアリを解いて、ケンジは歩き出した。これからも色々な事があるだろう。でも、俺はこの世界で生きていく、この世界で出会った家族と共に。
終わり
お付き合い頂きまして、ありがとうございました。




