《草原の止まり木》二号店と三号店
更新が遅れてすみませんm(__)m
楽しんで頂けたら幸いです。
盗賊を討伐した翌日、俺達はプレリの街に戻る事にした。教会に保護して貰った子供達も気になるし、後回しになっていた宿の建設を始める為だ。宿が完成したら、保護した子供達に働いて貰おう。
ピエド王国を発つ前に、シェリーのリクエストで市場に寄り、大量の香辛料を買い揃え、その後、義母のマリーさんや弟子達のお土産を買う。
帰りは 【亜空間トンネル】 を宿の裏庭に繋いで帰宅。
翌日から宿の建設を始める事にした。
早朝、俺とメリアは銭湯の隣の空き地に来ている。開店前に宿を建ててしまおうと、早起きして来たのだ。
メリアは、魔法学校で錬金術を学んだ。卒業した後、俺の弟子のディエスに会いに宿を訪れて、一緒に鉱石を採りに行ったりしているうちに弟子になった。因みに、一番弟子はシェリー、フォート、アミと続いてディエス、メリアは五番弟子で、アミと同い年のマノンが六番弟子だ。
「師匠、その……ビア……ガーデンとはどういう物ですか?」
「ビアガーデンは、屋外でエールを提供する酒場だ。今回、宿は五階建てにして、屋上にビアガーデンを作ろうと思う」
「五階建てですか、街で一番高い建物になりますね」
「ああ、見晴らしの良い場所で飲むエールは美味いぞ」
屋上でエールを飲む自分を想像したのか、メリアの目が輝いた。
「早速宿の建設に取り掛かりましょう!」
宿のイメージをする。五階建て……四階と五階は部屋毎に浴槽……屋上ビアガーデン……。
【《草原の止まり木》二号店】
地面が盛り上がり、瞬く間に宿が成形されていく。五階建ての建築物があっという間に出来上がる様を、驚いた表情でメリアは見ていた。
「これ程の建築物を一人で…………私が着いてきた意味はあるのでしようか?」
「四階と五階の部屋に、浴槽を作ったから、湯を沸かす魔道具と水回りを頼む」
ポーチから魔石が大量に入った袋と
MPドリンクを取り出す。MPドリンクを見たメリアの顔が引きつる。以前、風呂作りの時に、大量に飲ませてから、軽いトラウマになってしまった。
「俺は新しく作っている街に、宿を建設しに行くから、後はメリアに任せる」
そうメリアに告げて 【亜空間トンネル】 で移動した。
街中は道が整備されて、あちらこちらに資材が積まれている。宿の建設地は街の中央。街を囲む外壁を建てた見返りに、この土地を貰った。
先ほどと同じ様にイメージして、五階建ての宿が完成した。 《草原の止まり木》 三号店。周りにまだ建て物は無いが、高さは街で一番に違いない。完成した宿に水回りと浴槽に魔道具を取り付ける。メリアも二号店の取り付けで手一杯だしね。
部屋毎に魔道具を取り付け、全ての作業が終わったのは、夕方だった。
さぁ、明日は二号店の屋上でエールを飲むぞ!
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