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具体的にお風呂ってどう作る?

 メリアはランプの製作より、風呂作りを優先してくれた。まず、風呂に使う魔石の大きさは、中型の魔物の魔石なら使えるとの事、俺はオークの魔石を大量に持っているから、魔石に関しては問題無い。銀はメリアに少し返してもらいそれを使う。

 師匠としては情けないが、これもシェリーとお風呂に入る為だ。恥じも外聞ない。


「それでは師匠、魔石の結合から始めましょう」

 メリアは俺の出した魔石の端に、魔力を使って銀を溶かし付ける。そしてまた魔石を付ける。銀がハンダのような役割をしている。因みに、電池と同じで直列に繋ぐと魔力のパワーが上がる。魔力は電気に近いのかも知れない。電気は熱交換率が悪い、魔石もそうなのかとメリアに聞いたらビンゴ。だから直列に並べていたんだ。


「師匠、お風呂は何処に建てましょうか?」

「ああ、この裏庭の真ん中辺りで良いんじゃないか、五人位が入れる風呂が欲しい」

 俺の指示でメリアが土魔法で浴槽を作り、出来た魔道具を外側に埋め込む。更に土魔法で建物まで一気に作る。メリアは魔力が枯渇したのかふらふらだ。俺は道具屋で買ったMPポーション渡す。


「ご苦労様、さすが錬金術師だ」

「いえ、魔力がギリギリでした」

 メリアは座り込んでMPポーションを飲み干した。メリアが人心地着いたので、浴槽に取り付けた魔道具の説明をしてもらう。

「魔道具はお湯を出し、沸かす事、浄化する事が出来ます。一日数回に分けて魔道具に魔力を流してもらいます」

 俺はメリアの説明で気になる箇所があった。

「浴槽の水は抜けるのか?」

「それは浄化を強く掛ければ蒸発します」

 なるほど、メリアの説明に安心した俺は、もう一つの頼み事を話した。


「メリア、俺の家族達が住む宿の奥にも風呂を作ってくれ」

「ええっ!」 メリアは座り込んだまま絶句している。

「今作った風呂はお客さん用だ、俺達が入る事は出来ない、頼む、家族四人で風呂に入りたいんだ。」


「ええ……と……」

 渋るメリアに必殺技の土下座を咬ます。

「メリア、この通りだ、お風呂ワンモワ!」

 メリアは呆れた顔をした。

「最後の言葉は良く解りませんが、師匠のお願いは断れません。家族風呂を作りましょう」

 メリアが快諾? してくれて俺達の住居スペースに行く、風呂場を作る場所は、現在物置部屋になっている。とりあえず、部屋に置いてある物を、全部魔法のウェストポーチにしまい、土魔法で大量の土を出した。メリアに全て任せるのは、気が引けるし、この位はね。

 メリアがMPポーション片手に浴槽を作り、魔道具を埋め込んで完成したのは、夕食時を回った頃。


「師匠やっと完成しました」

 メリアは途中から作業を見に来ていたディエスに支えられ、かろうじて立っている。

「ご苦労様、良くやってくれた、ゆっくり休んでくれ」

 メリアを労いMPポーションを渡す。

「ひっ! もう飲みたくありません!」

 ディエスに抱えられて、メリアは出て行った。MPポーションがトラウマにならなければ良いが。


 俺は風呂にお湯を張り、手で温度を確認した、丁度良い塩梅。

 これでシェリーと二人で風呂に入れる、さぁ、家族を呼んできますか。



 








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