メリアとディエスの会話 (メリアの視点 )
ケンジとビキニアーマーのシェリーが
致してる時、隣の部屋にいるディエスとメリアの
お話しです。
夕食を食べ終え、ケンジさんとシェリーさんが、寝てる子供達を部屋に連れて行く為に食堂を出た後、私とディエスも部屋に戻った。私達の部屋の隣はケンジさん達だ。
部屋はベッドが二つと、小さなテーブルと椅子が二つ、その椅子に座りディエスにも勧める。
「ディエス、ケンジさんは何者なの?只の魔法使いとは思えないわ」
ディエスは眠そうに答える。
「何者って、シェリーさんの旦那さんで、私の魔法の師匠だよ」
「そう言う事言ってるんじゃなくて、あれほどの魔法使いが、なぜ世に出ずに宿屋の手伝いをしてるって事」私の問いにディエスは。
「う〜ん、多分面倒臭いからだと思う」ディエスの言葉に沈黙し考える。すると、隣の部屋に居るケンジさんの声が聞こえた。
「メリア、今ケンジさんの声が聞こえたよね。壁が薄いのかも知れないわ、色々と不味いわね」
「確かにそうね、私達の声も向こうに聞こえるって事だものね。小さい声で話しましょう」
私の返事にディエスは、首を振り呆れた顔をした。
「なによ『その解ってないな』みたいな顔は」
「ん〜ま、いいわ、それより話しの続きをしましょう」
ディエスに促され、話し出す。
「ウィンドライドとかファイアラプチャアヴァレットとか聞いた事も見た事もないし、移動結界なんて信じられないわ。それに、結界魔法は神官が使う魔法でしょ、普通はあり得ないわ」
私が捲し立てるとディエスは声を落として。
「あれは、師匠が作った創造魔法だよ、師匠に言われたと思うけど、絶対に他の人に話しては駄目よ」
「解ってる、誰にも話さないし、秘密は守る」
私達は椅子からベッドに移動して、横になって話す。ディエスの弟子としての様子も聞いた。そろそろ眠くなり話しを終らせて寝ようとした時、隣の部屋からシェリーさんの声が、普段聞く事のない声が壁から漏れてくる。
「始まりましたわね」
横になってたディエスがベッドに座り、目を閉じ聞き耳を立てている。
私はディエスに注意する。
「夫婦の蜜事を聞くなんて、マナー違反よ」
「メリア、どうせ聞こうとしなくても、聞こえてしまうから、マナー違反もへったくれもないわ」
そう言われて、何も言い返せずに黙っていると、ギシギシとベッドの軋む音がして、シェリーさんの声が一際大きくなり、やがて静寂が訪れた。隣の部屋から声はしない。蜜事が終わったと確信した。
「ディエス、そろそろ寝よう、これ以上起きてると朝起きられないよ」
「そうね、寝ないと寝不足になるわね、寝れればだけど」
ディエスの言い方が気になるけど、
ひとまずベッドの中に入り目を閉じる。が、また始まってしまった。
さっきよりも激しい、シェリーさんの声と、たまにケンジさんの雄叫びが聞こえ寝るどころじゃない。やがて静寂が訪れ、また始まる。同じ事の繰り返しで、まるで悪夢を見ているようだ。
「ねぇ、ディエス、いつ終るの?」
「私に聞かれてもわからないわ、って言うか、師匠もシェリーさんも底無しね」
ケンジさんとシェリーさんの蜜事は朝方まで続いた、私とディエスは寝坊して、シェリーさんに小言を言われ、理不尽だと思った。
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