表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
750/756

第24話 僕は悪い魔族じゃないよ~

 浮かび上がった魔法陣が消えると、先程まで居た場所とは違う場所に出た。

 僕一人だけかと周りを見て思った。

 三人に合流するべきだが、僕が今は何処に居るのか分からなかった。

 なので、とりあえず少し歩いて手がかりを見つけようと思い歩いたのが、まずかった。

 少し歩いた所に、赤い鱗のドラゴンが眠っているのが見えた。

 まさか、こんなにも早くエリゼヴィアさんに会えるとは思いもしなかった。

 いや、待てよ。此処が何処なのか分からないので、目の前にいるドラゴンがエリゼヴィアさんだと決めつけるのは早いか。

 だとしたら、もし見つかったら、一口でパクリと食われる可能性があるな。

 此処は出来るだけ、音を立てずにこの場を離れるべきだなと思い、忍び足で歩いていたが。

『~~^、良く寝た。おはようじゃ。我が主よ』

 腰に佩いている魔剣アンジェリカが突然声を出した。

 って、今まで寝ていたのかっ。道理で静かだと思った。

 起きたのは良いが、そのタイミングが悪かった。

 アンジェリカの声が聞こえたのかドラゴンがゆっくりと瞼を開けた。

「・・・・・・UUUU」

 僕を見たドラゴンは威嚇音を出していた。

 不味いな。このドラゴンの身体から見える魔力はかなり多いぞ。

 一人でこんな強力なドラゴンは倒せるとは思えないな。

 逃げようにも、背を向けた瞬間噛みつかれる。

 此処は敵対する意思がない事を示す為に両手を上げるしかないな。

『逃げぬのか?』

「背を向けたら噛みつかれそうだし」

 しかし、前世は死にかけた状態で龍の巣に飛ばされて、今世ではドラゴンで生命の危機に陥るとは、龍に因縁じみた物を感じるな。

 そう思いながら、ドラゴンを見ていると、ジッと僕を見る。

 ……頼むから、何かしてくれないかな。

 これでは、逃げる事も何もする事も出来ないんだけど。

 どうしようと悩んでいると、背後からか鼻歌が聞こえてきた。

「~~~~~~♪♪ お嬢様~、ご飯の時間ですよ~」

 聞き覚えがある声に僕は振り返ると、其処に他のはアスクレイ家のメイドのジュ―リロであった。

 結構な年月が経ったと言うのに、全く年を取っていない。

 どういう事? ああ、そう言えば、ジュ―リロ達は人工生命体だって聞いたな。

 だとしたら、年を取らないのは不思議ではないか。

「あれ~、この子は?」

 僕を見たジュ―リロは不思議そうな目で僕を見ている。

「え、ええっと、とりあえず聞いても良いですか?」

「なに?」

「此処は何処ですか?」

「ここはダンジョンの最上階層よ」

 最上階層? つまり、このダンジョンで一番高い所って事か。

 どうやら、とんでもない所に飛ばされたようだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ