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第91話 ペットで飼うの駄目かな?

「で、何で此処に居るの?」

 近くに隠れていたフェル姉とミリア姉ちゃんを目の前に集めて訊ねる。

「「……ちょっと散歩に」」

 ヘル姉さんと同じ事を言うとは、こうい所を見ると見た目はあまり似てなくても血が繋がっているんだなと実感するな。

「部下を連れて?」

「それは……当然でしょう。わたし達は仮にも魔国では王族なんだから」

 フェル姉は最もらしい理由を言って部下を連れて来た事の正当性を示している。

「あたしはリウが面白い事をするだろうなと思ってついて来ただけ」

 隠す事ないのか笑顔でそう言うミリア姉ちゃん。

 うん。この人はこういう人だった。

 それを訊いたフェリ姉は目を輝かせた。

「そうっ。そうなのよ。本当は散歩に行こうとしたら、この子がウ~ちゃんの後に付いて行くようだったから、この子が何か起こさないか心配でっ」

「えっ? でも、フェル姉はリウの事が心配って、もがが」

 話している最中のミリア姉ちゃんの口を笑顔で塞ぐフェル姉。

 ああ、これは最初から付いて行くつもりだったんだな。

「ヘル姉さんも同じ?」

「いや、わたしは、そのリウイが心配だったのと、ロゼ姉さんに頼まれて」

 あの人は。姉上の次に過保護だからな。

「って、あれイザドラ姉上は何か指示しなかったの?」

「イザドラ姉さん? 何も言わなかったけど」

「わたし達が出て行く時に鉢合わせたけど、何も言わなかったね」

「使い魔も飛ばしていないようだ」

 姉さんが何も言わないとは、これは何かあるかも知れない。

 いや、それとも。単純に僕の言った事に従っている?

 う~ん。何とも言えないな。

 まぁ、とりあえず今は。

「Uuuuu」

 先程から大人しくしているMRー001の方が大事だ。

 ヘル姉さん達が居るからか先程みたいに威嚇しない。

 頭を下げて身を縮めてブルブルと震えていた。

 見た目はメカっぽいが、本質は獣の様だ。

「よしよし。大丈夫だよ~」

 僕が撫でているとMRー001は少しだけ震えが止まった。

「ねぇ、この子。連れて行っても良いかな?」

 僕が皆にそう尋ねると、皆は互いを見た。

「この子を? まぁ、あの船に乗れるから大丈夫ね」

「飼うのは良いが。この動物の餌はどうやって調達するのだ」

「さっき、何かドロドロした液体を飲んでいたから、あれ餌なんじゃない?」

「ねぇ、リっ君。この子の背に乗っても良い?」

「じゃあ、リウイ君に逆らわない様に調教しないとね」

「リウイ様の御心のままに」

「むっ、これは新しいライバル出現でしょうか?」

 あれ? 誰も反対しない。

 誰か反対するだろうなと思ったのだが。

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